2章-07話 依頼
全員で
外で警戒しながら待っていたゼルは「遺跡に潜らねえ冒険者は、冒険者って言わねえんだゴロツキって言うのさ」と言いながら銃を手で持て遊んでいる。
「それをすると
そういうと俺は「又は、依頼主を探して依頼を受ける何でも屋なんだ、だから依頼を探すのさ」俺はデータパッドを展開して依頼を探し始めていた。
俺のさがし方はこうだ、諦められている、むしろ期限が過ぎかけている依頼を探すのだ、無理な依頼か安い依頼であるからだがそういうのに限って俺のツキは真価を発揮するのだ。
ナイツでないと受けられない依頼や、子供が絡んだ依頼などが多いのでもある。
この世界四人に一人はナイツではあるが、皆が皆定職を持っているわけではない。
俺の様に冒険者をやっているナイツは数が限られるのだ。
むしろ
そのどちらにも就けなかったものは、一般職を持つか、チンピラとして都市にソコソコの数がいるのである。
もちろんチンピラは定住者では無いからヤサを持たない。
しかし市民IDだけは持っているそういう奴等である。
依頼の受け方や内容は皆バラバラである。
マリなんかは期限が長く高額な依頼を受けるようにねじ込んでくるし、アイネは好奇心だけで依頼を選ぶ危険な兆候を持っている。
具体的なのはナーシャで今の
安牌ではあるが、多少の危険があった方が腕や技術が上がり今の位置に居なくても済むようになるので多少は危険を顧みない判断もいるのだ。
依頼を決定するのはPTリーダーである俺の役目だが、リズは偶にリザードの仲間意識で変な依頼を持ち込んでくることが多いことが分っている。
又、基本的にゼルは依頼を探そうとしない、俺が探したらエライ事になるぜというくらい依頼を探すのが下手なのである。
今回はグレンの腕や判断力を見極めるという重要な要素を持っているため
とはいえそうそういい依頼というのは転がっておらず、俺も四苦八苦する事になるのだ。
今回は、前回の掘り出しものが、かなりの額で売れた為そんなに切羽詰まっている分けではない。
まさに、グレンの腕試しといった内容の試練を探せばいいだけなのだが、そう簡単に見つかってくれ無かったのである。
よって、危険地域を
今回は数台の護衛カーゴが入れ代わり立ち代わり護衛を交代していくコンボイ制である。
独り身で
特級便の方も数台で走る特別便と呼ばれる構成であった。
このような非正規ルートで走る特級便たちのおかげで各都市が持っているといっても過言ではなく、正規ルートのみだけだと通常入って来ない御禁制品や過剰なというか過激な製品類は仕入れられないのである。
皆分かっていて、この非正規ルートがまかり通っているわけだ。
一般的な
一つ目は空輸であり
二つ目は
三つ目の魔道転送による汎用郵便や小型郵便物などが一般的である。
四つ目は、特級便程のスピードは出さないが正規ルートでのFPtを使用した企業体が運用する地上を疾駆する一般的に通常便と呼ばれるそれが主なのだ。
よって今回は、それのギルドシティーからグランシスディア・ゼロまでの特級便の護衛となったのであった。
最もFPtでは海峡や巨大湖は越えられないため、その区間はL-FPTを使うとのことであった。
内容そのものは護衛と言う至って簡単なお仕事だが、「昼夜間を問わず」という文言がその厳しさを語っていた。
最初の依頼にしては上出来だと思ったわけで、即刻請負のサインを書いてギルドに提出したのであった。
返信は直ぐ来た。
護衛対象車両五台、護衛車両七台の超高級便であった。
そのうちの護衛の一つが、我々の受け持ちである。
今回はMMを搭載した車両が二台あるということで、大型にも対応できるとのことであった。
後コンボイの副長を任されはしたので「経験が少ないが良いか?」とメッセージボードに送ると「かまわない対人戦の経験のある者がそんなに多くない」と少々不安な回答が来たので、心に留めておくことにした。
不安な護衛組の内容を確認すると、魔業機積みFPtが二両、対空/対地護衛FPtが三両、対人戦組が我々を含んで二両となっていた。
対空/対地護衛FPtの内の一両が、コンボイの中枢ボス(コンボス)を務めるらしかった。
護衛人員数が総勢五十名だが対人戦組がウチともう一両で十八人、
つまり魔業機積みFPtは単一人運用型一両と三人運用型いうことである。
「尚、対人戦組の片割れは初仕事のことなので、サブリーダーは任せられない」とコンボスからは返信が届いており、必然とウチに回ってきたものだといえた。
「ムナクラの名前は聞いたことがあるぜ!」とは今回のリーダー、コンボス組の
俺もお返しで「宍倉の名前も聞いたことがあるぜ!」と返しておいた。このコンボイ業界では比較的目立つ女頭領で無頼者を束ねて動き、対人・対
ボスは信頼できると断言できた。
周りは何とかなるだろう、くらいの心意気で行くくらいで上等なのである。
出立は、明後日午前〇九:三〇となっていたので、皆のデータ・パッドにこの依頼を受けたから準備は入念になと電文を送り。
グレンだけにはこれくらいの物がいるんだと大雑把に書き込みを加えた電文を追加で送ったのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます