04.04.乱心
「ねえねえ、セフレ募集してた特選の娘、男装してマッサージしてるみたいよ?」
「へえー、どんな娘なの? “うんち姫” でしょ? うち、見たこと無くてさあ」
「だよね〜、特選クラスってぇ、ちょっと近づきづらいもんね〜。ねえ、行ってみようか。すご~く気持ちいいんだって、彼女のマッサージ」
などと駄弁っている女子が居るように、“うんち姫” の噂が学校中に知れ渡ったお陰(?)なのか、
実際、セフレ募集は募集してないんだよ? 会長の話、聞いてたよね?
「お帰りなさいませ〜、お嬢様♪」
そんな事を言われているとは知らない
もう、肩だけって約束したのに腰とかお尻とかまでマッサージしちゃってるし。それに、何故かこっちを気にしながら2組の評議委員の女の子とコソコソ話してたし。
別に
それに、女の子……選ぶんだ、
そんな
「学校中に広まってるみたいだね、
「そうみたいだね。皆んな
「周囲の見る目が良い方に変わるなら良い事なんだろうけど……」
そんな中、彼は現れた。スカート捲りの罰として、一週間の停学処分を受けたのに、未だに
「うげっ、変態」
私もそう思う。
確かに、うちのクラスの男子はメイドに扮してるんだけど、
「ちょっと、
「な、何を言ってるの? 誰かと勘違いしてるんじゃないかしら」
「それで変装してるつもりだったんだ……、ビックリだよ」
「き、気持ち悪……、近寄るなっ」
でも、
「
「いい加減にしてよね、
うん、ボディーガードっぽい。
「
「うん、ありがとう
「
「君はまだそんな事を。全く懲りていないようだね」
「懲りる? ああ、愛の試練の事か。そんな物、何度でも乗り越えてみせる。さあ、そこをどけ。俺の
「うおぉぉぉぉー」
雄叫びを上げながら。前傾姿勢になり、両手を突き出して
……までは良かったんだけど、そのまま一回転して床に叩きつけられてた。無様に足を広げてね。
「うわっ、何か汚らしい」
そんな事を口にする
「こんなの置いといたら客足が遠のいちゃうよ、まったく」
うん、そうだね、
「大丈夫?
「うん、ありがとう。 助かったよ
「大した事無いよ。しかし、困ったものだね、
そうよ。何でなのよ。元々
「かっこよかったね、彼」
「うんうん、私もあんな風に守ってもらいたーい」
「
「お似合いだよね、あの二人」
そんな声が聞こえてくる。
お似合い……か。
『大丈夫、
なんて言ったのに、全然守れてないな、
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