04.03.親衛隊の任務
待ちに待った
なのに私は……
会長に言われて1組のブースの前に並んでる……
「そんな顔してると
「
「だ~って~、
「それは……、そうだけどさ……」
何でよりにもよって
だいたいから、
「ほらほら~、マッサージして貰って~、適当に気持ちよかった~って触れ回ればいいだけだぞ?」
「しっ、声が大きい」
それに、友人に……、なれるのかな……
「考えすぎだぞ~、
確かに、そうだけどさ……
「お待たせしました~、メイド指圧、開店で~す」
遂に始まってしまった。ほんの10分……、10分耐えるだけでいいんだ。後は適当に親しげに振る舞ってれば……
「誰かご指名ですか?」
先頭に並んでいた私にゴツい執事が訪ねてきた。その風体でその喋り方はきつすぎないか……
「私は
「はいはーい。でも順番だからちょーっと待ってねー」
「いや、彼女が先で構わない。私の連れだから」
そうだな、
「その後で私も……、
「二人共姫ちゃんですねー、さあさあ、中へどうぞー」
1組のブースにはかなりの数の女子が集まってきていた。目当ては学年主席の
とはいっても、対象となるのは男子だけ。男子が女子にマッサージするのは色々と問題有るからな。こいつらは二人のメイド姿見たさにやってきてるんだろう。バカバカしい。
実際にマッサージ受ける為に並んでるのは私達だけだぞ、恥ずかしい。しかも指名までして。
「おかえりなさいませ〜、お嬢様♪」
近くで見ると確かに……
「おかえりしちゃったんだぞ~。疲れたから気持ちよくして欲しいな~」
くっ、
「お任せ下さいませ~。じゃあ、ここにうつ伏せになっていただけますか」
「こうでいいのかな?」
「はい。では始めますね♪」
「はうっ」
「どうした
「き、気持ちい……」
なんだ、そういう事か。驚かせるな。
「ううっ、はぁ……、あん」
こら
「そんなに凄いの?」
「私もやってもらおうかな」
周囲の女子たちからそんな声が聞こえてくる。
まあ、目的は達成しつつあるからいいのか……。態々ふれ回るまでもなく、
「ん、ふあぁ、もう……、だめ……」
そんな戯言を最後に、
「お嬢様、いかがですか?」
「う~ん……」
おい、
「はい、お時間です。いかがでしたか? 姫ちゃんのマッサージは」
「お嬢様?」
「もっと~、もっと気持ちよくなりた~い」
「次のお嬢様もお待ちですので、ご希望でしたら列の最後尾にお並びいただけますか?」
「さい、こうび……、うん、わかった~」
わけのわからん事を言いながらもう一度列に並ぼうとする
「はい、では次のお嬢様、おまたせしました」
いよいよ私の番だ。ゴツい執事に進むよう促される。
「おい、
「おかえりなさいませ〜、お嬢様♪」
「こちらへどうぞ♪」
「待て、只の指圧なんだろうな。変なことしないんだろうな」
警戒していると、ゴツい執事に押さえつけられる。
「お嬢様、営業妨害はおやめ下さい。普通の指圧ですわよ、当店は。さあ、姫ちゃん、始めちゃって」
「はい。では、失礼しますねっ」
そして、私への指圧が始まった。
「はう~ん」
何故、何故だ、口から勝手に……変な声が漏れてしまう。こんなはしたない真似は――
「はぅ ううーん」
だめだ、もう止めてくれ、こんな姿は見られたくない……、こんな……
「お嬢様、お嬢様ぁ、起きて下さい」
私は……、意識を失ってしまったのか。見れば
役目は果たしましたよ、
私も……もう一回並ぼうかな……
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