04.02.戦闘系執事とバトルメイド
5月も残す所あとわずかとなり、
今日はクラスの出し物を決定しないといけない。
全てに置いて成績至上主義が貫かれるこの学校では、クラスの代表である評議委員も成績で決定される。つまりは、私と
「では、何かやってみたい事がある人は――」
「はいはーい。
「えーっと、メイドマッサージ?」
「うんうん」
「不健全なイメージを持ってしまうのはぼくだけなんだろうか」
「不健全なんかじゃないってばー。男子がメイドの格好してー、女子が執事の格好して指圧をするだけだよー。勿論、男子は男子に、女子は女子にねっ。逆はなし」
「なるほどね。それだけなら問題ないのかもしれない。他にやってみたい事がある人は?」
確かにそう聞くと問題ないようにも思えるけど、
って、
「
「えっ、何?」
「他に意見も無いようなので、1組はメイドマッサージって事で決まりかな」
「うん。でもちょっといかがわしい感じが……」
「そうだね。実状に合わせてメイド指圧でどうだろう。多少なりとも不健全さは消えてると思うんだけど」
とまあこんな具合に出し物が決まってしまったわけだけど、爆睡していた
そうそう、例のパパ活疑惑以降、私は
「僕は執事になるのかぁ。元々男だから特に気にならないし、いいんじゃない? それに、
「えっ、うん、そう?」
「うん♪」
「あっ、指圧って言っても肩だけだからねっ、変なとこマッサージしちゃダメなんだからねっ」
「わかってるよー。
◇◇◇
数日後、レンタルする衣装のサンプルが届けられた。何人かで試着して本番で着用するものを決定する為だ。
着替えた
執事の衣装は3種類。基本的には全部黒なんだけど、シャツやベストの色が違ったり、鎖?みたいなのが着いてるのがあったりと、多少の違いはあるみたい。どれもアニメに出てきそうな感じなんだけど。
「
「どうどう? 似合ってる?」
「……うん。かっこいいよ」
久しぶりに見る男の子バージョンの
「ねえねえ、
「どうかしら、
「
うん、私もそう思う。
「ねえねえ、姫ちゃーん」
「う、うん、良いんじゃないかな、戦闘系執事」
女の子達は衣装っていうよりも
次はメイド服の試着。こっちは2種類だけ。フリルがたくさん付いてて動きづらそうな感じのライトブルーと、その黒バージョン。こんな感じの、
「普通に女の子にしか見えないね」
「そうだろうか。あまり気が進まないのだが……
「えっと、うん、ありがとう」
更衣室から戻ってくると、執事姿の
初めて逢った時のとは違うけどウィッグも着けたのにぃ。これじゃダメだった?
「……
漸く口を開いたと思ったら、なんてこと言うのよっ。
「あら、気になりますわねぇ。またその名前。
「ああ、えーっと、幼馴染にそっくりだったんでつい……」
「えー、こんな可愛い幼馴染が居るのー、姫ちゃーん。今度紹介してっ、ねっ、いいでしょっ、ねっ」
「えっ、うん、いいけど、ほら僕引っ越しちゃってるからさ、最近会ってないんだよね」
「うんうん、で、何時会えるの?」
「えーっとー、何時かなぁ……」
もう、気をつけてよね、
「
「うーん、こうやって、こんなふうにしてみて」
「
「よし、できたっ! どう、姫ちゃん」
「バトルメイド……」
バトル……何?
確かに強そうだけど……
筋骨隆々ってわけじゃないけど、どちらかって言えば痩せてると思うんだけど引き締まってて、何かオーラが出てそうで……
「
「そうなんだ~、僕も武術とか習ってれば良かったな~」
羨望の眼差し?
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