第68話 同じ塾で隣の席の女の子と、初詣に行きました。

「あ、陸くん! あけましておめでとうー! 今年もよろしくね!!」


「あけましておめでとう! 今年もよろしくお願いします! そして、待たせてごめんね?」


「まだ集合時間5分前だし、いつも私が待たせてるから全然大丈夫だよー!」


 集合場所に向かうと既に私服姿の鈴が居た。


 俺達は話しながら駅のホームまで行き、電車に揺られて目的の神社がある駅まで向かう。


 まだ三が日だから電車に乗っている人は少ないと思っていたけど、案外人いるな。


 スーツの人もいる。 これから仕事なのだろうか? それとも仕事終わり?


 とにかく、三が日からお仕事お疲れ様ですと俺は心の中で思いながら、鈴と小声で雑談をした。


 少しすると、アナウンスが目的の駅に後少しで着くことを知らせてくれた。


 俺と鈴は降りる準備をして、人の流れについていきながら電車を降りる。


 降りる人は他の駅に比べて多く、俺達と同じ初詣をする為に降りたであろう人がたくさんいた。


「あの人着物着ているね。 俺達と同じで初詣するのかな?」


「だと思うよー! 私ももうちょっと大人になったら、初詣で着物着てみたいなー!」


 そんなことを話しながら、俺達は○○神社へと向かう。


 着くと多くの人で神社は賑わっていた。


 でも、三が日の最終日だから1日、2日に比べると人は少ないんだろうなぁ。


 でも、人いっぱいいるな。


 俺はそう思いながら、鈴と一緒にお参りの列に並ぶ。


 そして、俺達の順番になったので賽銭箱に500円を入れた。


 何円が良いかとかは正直分からないけど、今年は受験があるし、部活は最後の年だ。


 気持ち多めに入れて損はないだろう。


 それに気持ち多めに入れたから、もし良いことがあったら、このお参りのおかげにすることができると思う。


 良いことはいっぱいあっても、悪いことはあまり無さそうだ。


 俺は目を閉じて両手をくっつけてお参りをする。


「(大会で良い結果が残せますように! 受験が成功しますように! そして、鈴と恋人関係になれますように!!)」


 俺は特に最後のお願いの時に、神様に念を送る。


 そして、俺たちの番が終わったので、次の人の邪魔にならないようにすぐに賽銭箱の前から移動した。


「鈴はなにを神様にお願いしたの?」


「私はね、受験が良い結果になりますようにーとか、家族が元気でいられますようにーってお願いしたよ! 後は……秘密っ♪」


「え、最後気になる」


「秘密ったら秘密だよ〜♪」


「まじかぁ……」


「陸くんはなにお願いしたの?」


「俺は大会で良い結果残せますようにーとか、受験が成功しますようにーとかかな? 後は……秘密!」


「え〜教えてよ〜」


「秘密ったら秘密だよ〜♪」


「あ、私の真似した!」


「そんなことないよ?」


「嘘っだぁ」


 俺達はそんなやり取りをしながら神社の中を歩く。


 甘酒を貰って飲んだり、お守りを買ったりしていたらお昼頃になったので、俺達は移動して昼食を食べる為にファミレスへと向かった。


 そして、ファミレスで昼食を食べ、最後に季節限定パフェを食べた後、俺達は少しブラブラ歩いてからこの日は解散となったのだった。

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