第63話 クリスマスイブにデートです。 ④
「ふぅ…美味しいねこのドリンク」
「甘くて良いよね〜」
俺たちは今、お洒落なドリンク屋の椅子に座りながら飲んでいる。
あの後は恥ずかしくてとりあえずもう一式試着してみてから、お店を出た。
そして、ショッピングモール近くにあったこのお洒落なドリンク屋で少し身体を休ませているところだ。
「いや〜どうしよっか? どうせなら陸くんが可愛いって言ってくれたあの服一式買いたいんだけど、私たち目立っちゃったから買いに行きにくいんだよね……」
「どうせ買うの帰り際になるんだから、その時でいいんじゃない? それに、時間開けたらもう俺たちを知ってるお客さんはいないはずだよ」
「それもそっか。 じゃあ、帰り際にまたあのお店に行っていい?」
「全然いいよ。 寧ろ行こうよ。 俺も鈴が良いって言ってくれたあの服買いたいし」
「なら、帰り際に寄るのは決定ってことで! それじゃあ、次のお店に行こっか!」
「りょーかいー」
俺たちは椅子から立ち上がってゴミ箱に容器を捨てて、また商店街に戻る。
そして、少し歩いたところで次の目的地へと着いた。
「ここは……スポーツショップ?」
「そうだよー!」
俺たちの目の前には黒を基調にした大きな建物があった。
壁には色々なスポーツメイカーのロゴが描かれている。
中心部には大きなスポーツショップがあるとは聞いたことがあるけど、ここなのか。
「じゃあ、中入ろっかー!」
俺たちは中に入っていく。 中は広く、色々なスポーツの道具や備品が置かれていた。
どうやら案内図を見たところ、2階は帽子や靴、ジャージが置かれているみたいだ。
「私たち2人とも運動部だし、こういうスポーツショップってワクワクしない?」
鈴は俺の方を見ながら聞いてくる。
確かにスポーツショップってワクワクするよな。
普段しないスポーツの道具見るのも面白いし、爽やかな店内の雰囲気が自然と俺の気持ちを高まらせる。
「ワクワクするよ。 うん、いいね!」
俺は笑顔で鈴に話しかける。 鈴も笑みを浮かべていた。
「まずはなにを見るの?」
「練習着とか見ようよ!」
鈴がそう言うので、俺たちは2階へと上がる。
そして、練習着がたくさん置かれているコーナーへと向かった。
「なんかこういう練習着っていいよね」
鈴は1枚の練習着を俺に見せてくる。
その練習着には『全身全霊』とお洒落に書かれていた。
「いいね! そういう練習着ってやる気湧くよねー!」
「そうそう! 私は持ってないんだけど、うちの部活の子もこういう練習着持っててさ、それには『バトミントン魂』って書かれているの!」
「うちにも同じような練習着持ってる奴いるよ! そいつのは『陸上命』って書かれてたなぁ」
俺たちは色々な練習着を見ながら盛り上がる。
『陸上部』とシンプルに書かれていたり、『跳べ!』と書かれている練習着があり、見ていて楽しかった。
「次はあっち行ってみようよ!」
「その後はこっち行ってみない?」
「いいねー!」
俺たちはスポーツショップの中を散策する。
見たことない道具や気になる道具がいっぱいあり、俺たちは予想以上にスポーツショップで時間を潰したのだった。
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