第9話 相談
リール達3人は、料理を食べ終え店を出て、隣の肉屋へ向かう。
「今日と明日の肉を買って行くか。」リールはつぶやく。
肉屋で晩御飯用と明日の冒険用で肉を購入する。ユリカの家用も少し買っていく。
家に向かい歩く。
「食事に銅貨880枚、肉屋で銅貨550枚か」と呟く。
「いいじゃん、お兄ちゃん。また働けば。初日なんだし。」
「そうだな。いつもの事だからな。ほらいつもの流れだ。」とユリカに購入した肉を渡す。
「いやいや、いつも悪いよ。」とユリカは拒否するが、いいからいいからと2回やりあうと、貰ってくれた。
家の前に着いた。
「それじゃ、店に帰るからお兄ちゃん。」
「ああ、遅くなる前に帰るから。」と肉を持たせて、ルカは家に入って行った。
「ユリカ、少し話出来るか?用事でもあるか?」
「いや大丈夫だよ!仕事関係?」
「そうだな。ルカが居たから話せなかったし。」
「それじゃ、これ家に置いてくるから待ってて!」
「ああ」と返事をするとユリカは家に帰って行った。
少し待つと、ユリカは来た。
「それじゃ何処で話するの?」
「どこか落ちついて話せる所がいいな。」
「美味しいフルーツジュースの店が出来たみたいだよ?」
「行きたいのか?」
「いきたい!」
2人で店まで向かうと、女性客ばかり見えた。冒険者が居なそうだからいいか。
店に入り注文を済ませ、紫色のジュースを持って席につく。飲んでみると甘くて美味しかった。
「それで話って何?」
リールは、洞窟にゴブリンの巣が出来ているかも知れない事と、Eランクの冒険者達が向かっているかも知れないと伝える。
「それでどうするの?」
「いや、弓が出来るなら洞窟の中は難しいが、森の中なら手伝ってくれるかなと思ってね。どうだ?」
「危なくないの?」
「絶対はないが、大体の事は守る事が出来るだろう。」
「それなら行く。森の中は1人じゃいけないし。少し実戦経験しないとね!」
「ああ、適度に頑張ろうと思う。疲れる前に帰ってくるプランで行く。」
「早く行かなくて良いの?Eランクじゃ上位種?のゴブリンに勝てないでしょ?」
「ああ、大丈夫だ。洞窟までたどりつけないだろうから。」
Eランクじゃ洞窟に着くのは難しい。あの横穴から更に2時間ほど歩かないといけない。
どうして巣があると分かったのか?上位のゴブリンが洞窟の方向へ行ったのを発見したらしい。恐らくそれはホブゴブリン。普通のゴブリンより大きいが、ただ力が強くなっただけだ。ホブゴブリンにも勝てないだろう。
「無理しないと良いけどね。その冒険者達は、ホブゴブリン2匹出たら勝てるの?」
「難しいかもな。明日ギルドで居るか探して見よう。情報欲しいし。」
「そうだね、今からギルドに行く?」
「ああ、今でも良いのか。行こうか。」
2人は飲み終えたジュースのコップを片付けて店を出てギルドへ向かう。
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