第3話 ゴブリンの巣?

 街の門を出て隣街へ続く道をリールは歩いていた。




 あんまり遠くまでいくのは、面倒だから夕方迄に帰れる距離を見て回るか。




 リールは左手に皮の盾、右手にロングソード、皮の鎧を着けている。特別な装備でもなく、一般的ないつもの装備だ。




 門が見えなくなるほど歩いて、リールは道を外れ森の中へ入って行く。




 森の中を10分ほど歩くとゴブリン3匹を発見する。




 ゴブリンは100㎝くらいの人形の魔物で商人の食べ物を狙い森の中から出てくることがある。負けた冒険者の武器等の道具も持っていることがあるため面倒な相手だろう。




「こいつらはどこから来て、どこに行くのだろう。」と心の中で思いながら、離れた位置で息を潜めている。




「少し様子見るか」




 ゴブリン達に見つからないよう、慎重に後を付いていく。




 20分ほど付いていくと、小さな横穴に入って行った。




 こんな物あったか?と考えるが、洞窟はもっと森の奥だし、新しく出来たのだろう。




 ゴブリン達が作ったのか?頑張ったものだ。などと考えていると、一匹の短剣を持ったゴブリンが出て来た。




 巣が分かったし、大きな穴でもないから上位種はいないだろう。今日はここで稼ごうかな。




 丁度一匹だけのゴブリンの後を息を潜めて付いていく。他のゴブリンが出てくる気配もないので前にいるゴブリンに狙いを定めた。




 後ろから、ゴブリンの頭目掛けてロングソードを横にして殴りつけた。




 急な出来事でゴブリンはそのまま前に倒れる。倒れたゴブリンの頭を力一杯踏みつけ原型が無くなる程確実に仕止める。そこまでしなくても、殴りつけただけで、ゴブリンは絶命している。




「これで50銅貨か。短剣は錆びているが少しは使えるか。」


 討伐の証拠として切れ味の悪い短剣で右耳を切り落とす。ロングソードが刃こぼれ何てしたら、高くつくため出来るだけ武器を消耗したくないのだ。






「また出てくるの待とう。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る