第4話 待ち伏せ

  討伐証拠を手持ちのバッグに入れ、ゴブリン巣の横穴まで慎重に戻る。倒したゴブリンの右腕を持って。


  見張りのゴブリンも居ないため、持ってきたゴブリンの右腕を横穴の前に投げた。


  投げた位置から少し離れ、息を潜めて待つ。投げた時の血が目印になってしまうからだ。


  少し待つと2匹のゴブリンが出て来た。


「さっきのやつか?」と考えるがゴブリンの顔何て知らないから、どうしようもない。


  武器も持たない2匹のゴブリンは、投げた時に出来た血の跡を真っ直ぐ向かって行く。


「武器もないし、毒も無さそうだからいつもので行くか。」


  血の後を追っているゴブリンの後ろから、ロングソードで1匹の頭を殴りつける。そしてもう1匹のゴブリンの首を短剣で突き刺し、短剣を引き抜く。


  絶命していなくても、満身創痍の2匹なら楽勝だ。殴りつけ倒れているゴブリンは踏みつけ倒す。首を刺したゴブリンはこちらに攻撃しようと向かってくるが、身長も力もリールが勝るため、ロングソードで殴りつけて執拗に踏みつけ倒す。


「これで150銅貨か。まだいるのか?もう1回いくか。」


  もう一度腕を投げた位置から倒したゴブリンを1匹投げる。そして少し離れ様子を見る。


 そうしてまた1匹のゴブリンが出て来てきた。そのゴブリンも後ろから襲い討伐する。


  何度も出て来ては倒しを繰り返し、合計18匹のゴブリンを討伐した。


「3匹以上で出て来ないから、楽な仕事だったな。」合計900銅貨の稼ぎだから普通に生活するには十分だろう。


 時刻は昼過ぎ。


 もう帰るか。ついでに薬草を採取しながら街まで戻る。



「怪我も無く手堅い仕事だったな。」




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