第2話 イタイ

誰にも分からないと思った、

         私の心なんて。


だって私が分かっていないんだから。

             誰の心も。


  好きにすればいいのよ。

         誰だって。みんな。



ほんのちょっと呟いた、何気ない一言。

  たったそれだけで天国にも地獄にもいける。


     そんな世の中。



息苦しさに慣れて酸欠のまま。

  ずっと走らされてる。


 歩いたら怒られ。


   助けたら疎まれ。


     先に行ったらなじられ。



  立ち止まったら見捨てられる。




     そんな世の中。




   潔癖が度を越して。


 他人の汚れも許せない。



  見たくない見たくない見たくない。

    何の関係もないのにただただ見たくない。


  見たくないクセによく見てる。

     自分の汚れも忘れるほどに。



未曾有の大惨事に差しのべられた優しさ。 

     享受出来ない者たちからの

       うらみつらみねたみひがみ。


 

    そんな世の中。




結局バカを見るのは正直者ですか。

  一生懸命頑張っている者ですか。

      勉強しなかった者ですか。 

元から恵まれない環境に産まれた者ですか。 



結局生き残るのは誤魔化している者ですか。

           ウソをつく者ですか。

              卑怯な者ですか。

    元から恵まれた環境に産まれた者ですか。



 どうしたら恵まれた者になれるのですか。

何があれば幸せで何が欠けたら不幸せですか。



 褒めたら叩かれ。


    叩いたら褒められ。


 やらなければ叩かれ。


    やっても叩かれ。



もっと方法があるはずだ。

先にすべき事があったはずだ。

時期尚早だ。夏炉冬扇だ。



  それなのに


  どうしらいいのか自分で考えられない。


    だって私のせいじゃないもの。

    だって私のせいじゃないもの。

    だって私のせいじゃないもの。




    イタイイタイイタイイタイ


どこもかしこもイタイでいっぱい。

いきながらしかばね。


しかばねに選ばれししかばね。


しかばねオブtheしかばね。

 

                             



ありがとう。

どういたしまて。               




さようなら。


 

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