第46話
隣町の境目。
一級河川。
自動車用の橋と。
ウォーキング用の道にて。
勝負を申し込み。
倒した相手の武器を獲得し。
コレクションをしている大男に出くわしたのです。
老齢です。
ソードハンター。
「さあて今日は女の子か。」
「ひと勝負受けてもらおうか?」
環奈。
「うわあ暴漢!?」
ソードハンター。
「失礼な。」
「勝負を続けている戦士なんだぞ。」
環奈。
「あの噂になっている?」
「いい加減。」
「貴方の首を刎ねに。」
「討伐隊が来てしまいます。」
ソードハンター。
「俺はもうこの年。」
「陰りも見えた。」
「俺の時代は終わったもんで。」
「せめて名のある剣士に斬られて散りたい。」
「突撃隊長として。」
「随分猛威を振るったが。」
「もう俺なんて男が幅を利かせられる。」
「そんな時代じゃない。」
「最後の手柄として。」
「剣士を何人か斬った。」
「俺の新しい舞台だ。」
「付き合ってはくれないか?」
環奈。
「どうせ勝負を受けたと主張して。」
「斬りかかってくるのでしょう。」
「もう決闘なんかじゃありません。」
「賊です。」
ソードハンター。
「賊と戦士の区別はつくだろう。」
「ひとりの剣士として。」
「承諾してくれないか?」
環奈。
「これは好機と見ています。」
「どうせすぐに騎士様に。」
「討たれるその身。」
「わたしが貰います。」
ソードハンター。
「中々勇猛な娘だねぇ。」
「お手並み拝見。」
斬りかかってくるソードハンター。
しかし一瞬で側面に回り込んで。
一撃を入れる。
ソードハンター。
「うお!?」
「まだだ!!」
環奈。
「剣筋が悪い。」
「力押しですね。」
ソードハンターは負傷しつつも。
連撃を開始。
バックステップで避ける環奈ちゃん。
連撃による突進。
ジャンプで避けつつ即座接近。
激しい攻撃を防ぎつつ。
鮮やかに回り込んで。
いつの間にか。
ソードハンターの肩に剣が入っている。
ソードハンター。
「おわっ!?」
環奈。
「さようなら。」
軽く斬り捨てられたソードハンター。
かなり重症。
環奈ちゃんはその場から立ち去りました。
環奈。
「やはり力押しだけの相手。」
「たいして強くない。」
「雰囲気からして見て。」
「弱者の部類。」
「確かに。」
「あの人の時代は終わっています。」
ソードハンター。
「小十郎の娘だったか。」
「悪くない・・・。」
そのあとすぐに。
とある賞金稼ぎの剣士が。
ソードハンターを仕留め。
あの老人は。
望んだ最期を遂げました。
かつての凄腕が見る影もなく。
自然死よりも戦死を選んだ。
いつか首を刎ねられると知っていたのでしょう。
本当は戦犯で。
5年ほど潜伏していた。
なんて話も。
戦いとは美しいものでしょうか?
生粋の戦士は森の中で。
笑みを浮かべて。
剣で討たれました。
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