第21話

公園にて。


詩織ちゃんは司祭の娘。


とある神殿で巫女もやっています。


ふと思うことがあって。


詩織。

「女性らしさってなんですかね?」


環奈。

「女性の本質とか見ないとだめなんじゃない?」


桜花。

「女性本来の姿がある。」

「大昔の女性は。」

「結婚して子供を産んで。」

「これが女性らしさって。」

「なんだか不自然。」


詩織。

「本当に斬新な発想が出来るのは女性ですし。」

「男性が勝手に定めて。」

「女性が勝手に従ったとか?」


環奈。

「子供を産み育てるという極一部しか。」

「女性の事を知らないんだよ。」

「それで全体を推し量っている。」


詩織。

「一斑を見て全豹を卜す。」


桜花。

「一部分だけ見えてないくせに。」

「なんで女性の事が分かるの~?」


環奈。

「現に女性のほうが優れている面が多いのだ。」


詩織。

「大昔は男尊女卑だったから。」

「その考えに従って女性らしさを勝手に決められた。」

「なるほど。」


桜花。

「あんまり前文明の思想について考えないほうがいいよ。」


詩織。

「好奇心なんです。」


桜花。

「なるほど。」


環奈。

「霊知が顕著だねー。」


詩織。

「人間の知恵で推し量れないこともある。」

「この世の知恵はわざと愚かにされたのかもしれません。」


ベンチで議論を終え。


さんにんで。


アイスを買いましたね。


詩織。

「人が最初に創造された姿に戻れば。」

「永遠の命も貰えるのかも。」


環奈。

「寿命も神様が定めたものだからねー。」


桜花。

「そうなれば永遠の命も有り得るってのは常識よ。」


詩織。

「なにしろ聖書に書いてありますから。」


環奈。

「でも人の在り様がでたらめだったら。」

「永遠の命は及ばぬ夢かも。」


桜花。

「正常じゃない存在にそういうものは与えられるはずはないし。」


詩織。

「私はもう一度神学の勉強をしてみます。」


環奈。

「その前に遊ぶことが大事だよー。」

「ほら。」

「大きな池にボート。」


自然豊かな公園。


詩織。

「よく見ると自然って美しいですよね。」

「なんとも言えない景色と言いますか。」

「言葉で説明できないです。」


桜花。

「こんな景色に見合う存在になりたいわあ。」


環奈。

「できれば自然と同化したいなー。」


詩織。

「人は神聖を取り戻しつつある。」

「ということでしょうね。」


帰宅。


世界各国のスタンダードは神権政治です。


神政を持って統治されています。


これがもっとも優れていると結論付けているからです。


前文明の失敗が大きく活かされています。


なので。


この世界にとって一番重要なのは宗教です。


詩織は巫女服を身に纏って。


今日も修練を積みます。


自分の道は定まっているのです。


詩織は人は祝福された存在であると。


心に思いつつ。


修練の場へ赴きます・・・。 


これはみんなの物語・・。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る