第15話

麻友ちゃんの家は警察一家です。


功績を立てた家柄で。


いわゆる名家なのです。


身分も高く。


知名度があります。


麻友ちゃん部室で考え事。


環奈。

「どしたの?」


麻友。

「冷静に自分の実力を見たんです。」

「そうなるとたいした力はないんじゃないかって。」


環奈。

「それってかえっていい傾向じゃない?」

「愚か者は自信が強いって言葉もあるくらいだし。」


麻友。

「そうですかね。」


環奈。

「麻友ちゃんは伸び盛りかな。」


麻友ちゃんは考えながら。


学校をウロウロ。


フェルト。

「あら?」

「どうしまして?」


麻友。

「ふぇっちゃん。」

「ふと思うことがあって。」


フェルト。

「私で良かったら。」


麻友。

「才能なのかな。」

「才能で決まるのかな。」


フェルト。

「あなた。」

「才能という言葉を勘違いしているのでは?」


麻友。

「人が言う才能って違うんですかね。」


フェルト。

「才能は力の強弱よ。」

「強化しただけ才能は強まるの。」


麻友。

「そうなると私はなんでしょう。」


フェルト。

「実力が伴っていれば卑屈も消えるわよ。」

「私の場合証明も無い自信は持たないな~。」


麻友。

「凄い事言いますね。」


フェルト。

「晴れた?」

「じゃあがんばってね~。」


詩織ちゃんに会いました。


詩織。

「なんか新しい自分になりそうな顔。」


麻友。

「少し自信を喪失してしまいました。」


詩織。

「自分を知ることから始めてみたらどうですか?」

「警察官志望でしたよね。」

「では。」

「その前に戦士になるべきです。」


麻友。

「ありがとです。」

「私は進むしかないようです。」

「警察官に挑戦してみます。」


詩織。

「うふふ♪」

「お年頃の女の子って雑草伸び放題ね。」

「庭も手入れが必要なんてたとえかもしれない。」


麻友は父親に頼み込んで。


トレーニングを開始しています。


父親は大喜びです。


前向きになった麻友が嬉しいのです。


これまで自分で何かやろうと思ったことが無かったので。


娘の変化を祝して。


ミニ・パーティーまでやっちゃって。


麻友ちゃんの腕前は上達していきます。


ひとりの女の子の。


とある通過点でした☆

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