第13話

学校の裏で模造刀で鍛錬中。


桜花。

「それそれー。」


環奈。

「わわわわ!?」


桜花。

「少し油断してない?」


環奈。

「そんなこと!」


必死に食らいつきますが。


桜花ちゃんの動きについていけません。


ガス欠になりましたので。


休憩。


環奈。

「なんでそんなに強いんかな。」


桜花。

「いろんなスポーツやったり。」

「いろんな武器を使ったりしてたから。」

「ノウハウが膨大だから☆」


環奈。

「応用なんだね。」


桜花。

「別の分野の学習が別の分野で活きる。」

「これは奥義よ。」

「あまり話さないでね。」


環奈。

「さすがに一本だけじゃ上を目指せない?」


桜花。

「テコンドーの上級者がサッカーをやると。」

「無理な体勢からでもシュートを打てる。」

「シュート・テクニックが跳ね上がるの。」

「キック・ボクシング経験者はテニスが上手だったり。」

「サッカーのゴールキーパーは決まってバスケットボールが卓越している。」


環奈。

「そんなことがあるの!?」


桜花。

「あるのよ。」


環奈。

「凄い裏技なんだね。」


桜花。

「この世にはそんな裏技があるのよ。」


環奈。

「ようしもう一セット。


環奈帰宅。


母親。

「おかえり。」


環奈。

「ただいま。」


部屋の途中に。


いろんな雑誌が置いてあります。


さりげなく母親が設置している。


参考雑誌です。


あんまり読まないと撤去されます。


子供の頃からいろんな雑誌を読まされて。


男性アイドルに夢中になったり。


軍事系雑誌で物知りになったりも。


環奈は博学になってしまいました。


環奈。

「みんなにメールしよー。」


いつもにスマホを弄くる。


環奈ちゃん。


いろんなスポーツに興味を示しました。


体験入部してみようかと。


思っています。


環奈。

「人はいろいろやるけれど。」

「意味はあるの?なんちゃって。」


母親。

「案外自分の人生に役に立つことが多いわよ。」

「意外な所で効力があるから。」

「それと意味なんて言葉が出てくる自体。」

「意味を失っている証拠。」

「すべてを無意味だと感じている心境ね。」


環奈。

「意味を求めるってことは。」

「言い換えれば価値の否定。」


母親。

「そういうこと。」

「いろんなことを尊いと思ったことがある?」

「価値観が安っぽい人ほど意味を求めるから。」


環奈。

「そうそう。」

「価値観が薄っぺらな人ほど意味を欲しがる。」

「意味はあるの?という言葉は価値観の欠如。」


母親。

「宿題はあるでしょ。」

「適当にやるといいわね。」


環奈。

「はーい。」

「てきとーにやります。」


環奈ちゃん勉強タイム。


メールが来ても無視。


環奈。

「かんなはかんなの通りに進もうかな。」

「まだ充分な基盤が出来てない。」

「世界は狭くないから。」

「強豪に打ち勝つには鍛錬あるのみ。」

「かんなは形にならなければ。」

「どんなものにも通用しないから。」


夕食前にランニング。


夜はテレビ。


寝る前にメールをして。


いつもの朝。


環奈。

「行ってきます。」


母親。

「楽しんでおいで。」


通学路。


環奈。

「おはー☆」


麻友。

「かんなちゃんおはようございました。」


渚沙。

「グッド・モーニング。」


心玖。

「良い一日を。」


みんなでダッシュ。


みんな早めに出発して。


道草しながら通学するのが日課。


自由登校な夏休みだけれど。


なるべく多くを得られるように。


朝からみんなで通学です☆

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