第9話

遠い国で戦争が始まりました。


連日激戦を繰り広げています。


環奈。

「なんかどんぱちやってるねー。」


麻友。

「あんなふうに戦いを好む。」

「火炎に焼かれて殺戮に生きる。」

「なんとかならないんですか?」


渚沙。

「ならないわよ。」


麻友。

「人間の業ですか。」

「確かに。」


多芸多才集会。


桜花。

「決闘戦争だって。」


フェルト。

「なになにそれ。」

「おもしろいネーミングね。」


桜花。

「両国が一斉に宣戦布告をしてやってるんだって。」

「正々堂々勝負するのだー。」

「てな感じで。」


フェルト。

「あらー。」

「人類もそんなお上手になれたんですね。」


桜花。

「流石に何千年も経てば進化するでしょ。」


詩織。

「前文明の人達は退化していました。」

「今の分類の人達は進化を続けていますね。」


桜花。

「進化をいつも目標にしている。」

「教科書にあるくらいだから。」


理沙。

「あら。」

「今日は杏桜ちゃんが居ないわね。」


フェルト。

「かんなちゃんに告白しに行ったのよ。」


理沙。

「あらそんな年頃なのね。」

「応援するわ。」


詩織。

「冗談で花を添えていますね。」


桜花。

「冗談も綺麗な添え方があるねー。」


学校の裏山。


杏桜。

「この小型ドローンを撃ち落とします。」

「準備はいい?」


環奈。

「OK!」

「目隠しをして。」

「スタンバイ!」


杏桜。

「では開始!」


目隠しをして。


練習剣で小型ドローンを撃ち落とす訓練です。


視界が無くても。


ドローンに命中弾を当てています。


直感的に位置が分かるみたいです。


環奈。

「全部撃ち落としたよー。」


杏桜。

「あらまあお見事。」


環奈。

「次はドローンの体当たり訓練。」


ドローンが環奈ちゃんに突撃してきます。


複数の方向から複数のドローンが。


全部避けていく環奈ちゃん。


5分間回避に成功しました。


環奈。

「ふぅ。」

「こんなもんかなー。」


杏桜。

「どんどんレベルが上がっているわ。」

「その調子!」


環奈。

「かんなはもっと頑張るのだー。」


杏桜。

「無理は禁物よ。」

「積み重ねが大事なんだから。」


環奈。

「そうだよねー。」

「ちょっと休憩。」


裏山で理沙ちゃんが散歩中。


魔族。

「この屈辱。」

「あいつにぶつけてやるー!」


???

「もうこの地域から出るぞ。」

「いい加減諦めろ。」


魔族。

「やだー!」

「せっかくだからひとりでも討ち取りたい。」


???

「我らは少数民族。」

「まともに戦争になったらどうするんだ。」


魔族。

「いつまでも弱い立場は勘弁なのー!」


???

「まったく。」

「敢えてやらせて手傷を負ったら。」

「連れて帰るとするか。」


茂みから。


魔族。

「奇襲攻撃だー!」

「あれ?消えた?」


理沙。

「奇襲ってなあに?」


魔族。

「うわー!いつの間に後ろに!」


理沙。

「あんたかわいいわねぇ。」


魔族。

「このー!」

「え?蜃気楼?」


理沙。

「マイクロブラックホール。」


魔族。

「ぎゃあーーーー!!」


魔族吹っ飛ばされて。


草むらに墜落。


???

「言わんこっちゃない。」


魔族。

「まだまだー!」


???

「適当な所で連れ戻すとするか。」


魔族。

「次はお前だー!」


ガーデニングをしている詩織。


詩織。

「はい?」


魔族。

「うおおお!?」

「え?体が動かない・・・。」


詩織。

「どうしましょう。」

「捕まえますか。」

「それとも・・・。」


魔族。

「うわ~ん!」

「人間怖いよー!」


???

「迷惑かけたな!」


仲間を抱えて逃げ去りました。


魔族。

「もうやだー!」

「あんなの相手にしたくない!」


???

「我々魔族が弱い立場に居るんだと理解したか?」

「この地域を去るぞ。」


魔族。

「偵察任務のはずがー!?」

「あんなに強いなんて聞いてないよ。」


???

「侮って勝てる戦いがあるものか。」

「さあ帰るぞ。」


退場。


環奈ちゃん達はピクニックに出掛けました。


ぽかぽか陽気と夏風吹く美しい景色。


環奈。

「なんか蝶々がたくさん寄ってくるよ。」


麻友。

「蝶々に好かれちゃいましたか。」


心玖。

「香水のせいかな?」


渚沙。

「蝶々が寄ってくる体質なんじゃない?」


戻ってきて。


部室の整理整頓をしてみました。


環奈。

「前はアニメ研究会だったよね。」


心玖。

「秘蔵のDVDがいっぱいだよー。」


麻友。

「へー。」

「これなんておもしろそう。」


渚沙。

「こんな置物もあるのね。」


環奈。

「そう言えばこの観賞植物っていつ実をつけるの?」


麻友。

「実なんてつけませんよ。」


心玖。

「渚沙ちゃんのファッション雑誌がいっぱい。」


渚沙。

「最近服装はシンプルなのが一番いいと思ったわ。」


環奈。

「上下統一感が必要だよね。」


渚沙。

「流行りものは万能じゃないし。」

「統一感があるだけで優れもの。」


麻友。

「シンプル・イザ・ベストって奴ですね。」


心玖。

「複雑なものほど本質は簡単なんだね。」


環奈。

「ファッションにも奥義があって。」

「行き着いたのはシンプルという基礎中の基礎かあ。」


渚沙。

「無駄に自己主張するよりも。」

「簡単な構成のほうが強いわけ。」


心玖。

「それで成功例を見たことがあるよー。」


麻友。

「おしゃれにすればいいってものじゃないんですね。」


部室整理が終わりました。


もう夕方なので。


帰宅することに。


環奈の自宅。


環奈。

「この倉庫にはお父さんの特集雑誌でいっぱいなのだー。」

「お父さん。」

「今度は王様の領内探索に参加なのだ。」

「いつ帰ってくるかなー?」


環奈ちゃんはこの日も日記を書き記して。


メールで遊んで。


就寝です☆

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