第二話:最期は一緒に
これは八年前、わたしが二十五のときに体験した話なんですけどね。
わたし、二十歳になってすぐ高校時代から付き合ってた彼と結婚したんですよ。
それで、二十二のときに最初の子を出産したんですけれど、その子が三歳になったとき、交通事故に巻き込まれてしまいまして。
ちゃんと見ていなかったわたしが悪かったんですけど、すぐに救急車で病院へ運んでもらってそのまますぐにICUへ入って緊急の治療が始まって。
そのまま三日が過ぎても意識は戻らず、本当にもうギリギリの状態が続いていたんです。
それで、四日目の早朝、さすがに連日病院へ泊まり込むこともできなかったので、その日は家に帰って仮眠を取っていたのですが、不意に何かが手に当たっているような感触がして目を覚ましたんです。
旦那は隣の布団で寝ているし、別に身体に触るような物なんてあるわけがないはずなのに何だろうと思いながらそれを掴んで布団の中から出したら、それ、息子が気に入っていつも持ち歩いてたマスコットキャラのぬいぐるみだったんです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます