終章 __終わらないエピローグ__

群馬県南部の赤城山(あかぎさん)。


標高1828メートルもあり、県を代表し「上毛三山(じょうもうさんさん)」

の一つに数えられる。主峰の黒檜山(くろびさん)をはじめ、

駒ヶ岳(こまがたけ)、鈴ヶ岳(すすがたけ)などを総称して赤城山と

呼ばれている。その赤城山を軸とした山脈地帯。


生い茂る森林には数多くの生態系が築かれている。


その山脈地帯の遠くに、何やら妖しげなキノコ雲を見つめる、鹿が一匹佇む。

先ほど大きな音と共に地震が起きたが、自分とはどこ吹く風。

気にせず川に口を入れ水を補給する。


その時だった。


隣りで水しぶきが上がり水が跳ねた。

鹿は隣りに反応し警戒したが、好奇心が勝った。隣りに移動して川を覗き込む。

川の中から赤い点が二つ。


そう認識した直後、ノーミンが飛び跳ね鹿の顔に張り付いた。



ノーミン:「ギキー!」


生い茂る草に倒れ、鹿はジタバタする抵抗する。

しかし抵抗しても無駄だと悟るのは、時間はかからなかった。

鳥達がざわつき、木々が揺れ、連なった山々が荒ぶる。


___まるでこれからの悪夢を再び暗示するかのように___

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