第6話病院は嫌です!

しばらく歩いて居ると、お兄様があるドアの前で止まった。


あれ?ここが食堂?


すると、お兄様が扉を開けた。やっぱりここが、食堂だったらしい。


中にはティルとお父様とお母様だと思われる美男美女が席に座っていた。


ティルは、私を見るとダッと駆け寄って来た。涙目で。


「おじょーさまー!!どこに居たんですかー!」


ありゃま。凄い心配かけちゃったみたい。


「ごめんね、ティル。お兄様を迎えに行ってたの。」


そう言うと、家族や部屋にいた使用人、(もちろんティルを含んだ)が目を見開いて固まってしまった。


あら、みんなどうしたのかしら?


「メ、メラ?どうしたんだい?どこか具合でも悪いのかい?」


お兄様が心配そうに私の顔を覗き込んでくる。


は、破壊力が凄まじい...

お兄様、もっと自分の美しさを自覚して下さい!私、耐性まだないので...


「いいえ、お兄様。私は元気ですよ?」


ところで、お兄様、なに言ってるのかしら。


「で、でも、メラが使用人に謝るなんて...」


あー。そっち。私、悪役令嬢だったわ。忘れてた。テヘ。


「それに、メラちゃんがティルのことを名前で呼んだわ...。やっぱり、どこか具合が悪いんじゃ。ルーフどう思う?」


そのような発言をしたのが、私のお母様のミナチア。(愛称ミア)漆黒とまでは行かない黒色の髪色にお兄様と同じ金色を少し薄めたような目の色。私を溺愛しているうちの1人だ。


そして、お母様が話しかけた相手が私のお父様のルーサーメルフ(愛称ルーフ)漆黒の髪色に金色の目の色。こちらも、私を溺愛しているうちの1人だ。


皆さん。お分かり頂けただろうか?

メラエルの性格がここまで捻くれたのは、半分はこの家族のせいなのだ!なぜ、こんなに甘やかした!!おかげで、私は今苦労しているのだぞ!?

って、今更言っても遅いか。


「そうだなぁ。確かに、いつものメラじゃないな。今から、病院行くか。」


や、ヤバい!このままじゃ、病院に連れて行かれる!


「い、いえ!私、このようにピンピンしているから、大丈夫ですよ!お母様、お父様、お兄様!分かりましたか?」


「そ、そうか?無理するんじゃないぞ?」


「はい!分かりました!」


良かったー。これで病院行かなくてすむわー。


「良かったわね、メラちゃん。これで今日のお茶会行けるわね。」


ん?お茶会?お茶会って、なんのお茶会ですか?

私、嫌な予感しかしないんですけど...?



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