悪役令嬢〔学園に入る前〕
第3話悪役令嬢!?
まぶたの裏に光を感じて私は目を開けた。
あ、あれ?ここどこ?
えっとー確か、病気が悪化して死んだと思ったら神様が恋色の世界に転生させてあげるとか言われて...
でも私、ヒロインに転生した訳じゃないっぽいな。
だって、ヒロインは平民だもん。
ここで、恋色の説明をすると...
恋色の舞台は、メルタリア王国の中にある「聖メルタリア魔法学園」。魔力持ちは絶対に通わないといけないという義務がある。でも、魔力を持つ者達のほとんどが貴族だから、貴族学校てきになってきている。そこに、1000年に出るか出ないかの聖魔力を持ったヒロインが学園に入学してくる。そこで、攻略対象者達といろいろなイベントを乗り越えて愛を育んでいくっていう王道の乙女ゲームだ。
私がなぜ、ヒロインじゃないかというと、私が寝ていた部屋はチョーぜつ広いからだ!!
これ、病室2つくらい入りそう...
平民のヒロインがこんなに広い部屋を持っているわけがない。それに、高そうなドレスやアクセサリー、寝ているベットも天蓋付きだ。絶対に貴族。
私が転生したのって、ただのモブ?それとも...
コンコン。
最悪の場合を考えていた私は無駄にデカい扉を叩く音でハッと我に帰った。
「お嬢様。おはようございます。入ってもよろしいでしょうか?」
お、お嬢様!?私の他に誰かいるの!?
って、私のことか。違和感ヤバッ!
「お嬢様?」
え、えっとー、こういう時ってなんて言えば...
令嬢っぽく、お入りなさい?それとも、普通にどうぞ?もー、分からん!!どうぞでいいや!
「ど、どうぞ?」
最後にハテナがついたけど、噛まなかった私を誰か褒めて欲しい。
カチャ。
扉が開いて茶色の髪の毛をした、可愛らしいメイドが入って来た。
ん?どっかで見た事あるような?
「おはようございます、メラエルお嬢様。」
は?あなた、今メラエルって言った?言ったよね?...まさか。
「ね、ねぇ!私の苗字って何!?」
私が聞くと、メイドらしき人が驚いたように目を見開いた。
「えっとー。お嬢様の家名はフラードでございます。」
フラード...?それって...
「私、私、......悪役令嬢?」
そう、私は必ず破滅する悪役令嬢、メラエル・フラードに転生していたのだ!!
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