第2話神様

誰かの声が聞こえた気がして私は目を開けた。


「え!?」


そこで、見た光景に私は目を見開いた。


真っ白な空間。なにもない。だけど、そこは安心した空間だった。そこに私は横になっていた


「やぁ。やっと起きたね。」


ふと、後ろで声がした。

振り返ってみると、見知らぬ少年がいた。白いローブを被った謎のオーラを放ってる不思議な少年だ。


「だ、誰ですか?」


恐る恐る尋ねると、謎の少年は優しい声で衝撃発言をした。


「僕?僕は君たちの世界でいうところの神様かな?」


か、神様!?

大丈夫かなこの子。中二病?


「酷いなぁ。僕はホントに神様なのに。あと、僕はゼルベルっていう名前がちゃんとあるんだけどなぁ?」


「え?えーーーーーーー!?」


心読まれた!?エスパー!?


「だから、僕は神様だってば!神様だから、心を読むなんて朝飯前だよ。」


ホントに神様なのか?

まぁ〜。神様っていうことにしとくか。


「なんか、子供をあやすような言い方されたような気がする。」


ヤバッ!この子心読めるんだった!


「き、気のせいですよー。」


とりあえず、はぐらかしてみるけど...多分バレてるな。


「まぁ〜いいや!

それじゃあ、改めて自己紹介するね。

初めまして。僕は君たちの世界でいうところの異世界の神様、ゼルベルだよ。よろしくね。」


はい!?異世界!?また、訳わからない単語が出てきたんだけど。


「は、初めまして。神様?寺田優凛です。18歳です。えっとー、彼氏は居ません。ずっと病院送りだったので...。友達と呼べる人は、1人ぐらいです。生前ハマっていたのは、乙女ゲームの〈君の恋の花は何色?〉通称〈恋色〉です。

よろしくお願いします?」


私、何言ってんだ?キンチョーしていらん情報神様に伝えてどうするんだよ。彼氏無しとか、どーでもいーわ。マジで。


「よろしくね、優凛。神様って言った後にハテナが付いてたのがあれだけど。」


あ、バレてたわ。


「ところで、君は〈恋色〉っていう乙女ゲームにハマっているんだね?」


「?...はい。」


「君はそこに転生したい?」


「え?は、はい!出来たらしたいです!」


「そっかぁ〜。」


ま、まさか。恋色に転生させてくれるとか!?


「優凛の考えてる通りだよ。」


やったー!!!


「それじゃあ、早速転生させるから、ちょっとここに立ってくれないかな?」


ゼルベル様が指したところには、漫画とかでよく見る魔法陣のようなものが書いてあった。

私はその中央に立つ。


「それじゃあ、行くよ。」


そう言って、ゼルベル様は私に向かって手を突き出した。


しばらく待つとゼルベル様の体が白い光に包まれた。それに応答するように魔法陣が白く光り輝いた。


あ、あれ?なんか、目の前がぼやけて...。


「それじゃあね、優凛。教会に来て願ってくれたら会いに行くからね。」


うん。分かった。あ、もう眠いや。



おやすみなさい。






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