第29話 改めて武闘会の説明
俺たちは王都観光を楽しみ、ついに武闘会(予選)当日となった。
「兄さん。頑張ってくださいね」
「冷夜。君なら必ず勝てる」
俺は月奈と師匠、二人に見送られ舞台へと向う。
「ああ。必ず勝ってきます」
俺は足を進めながら、昨日のことを思い出す。
――――――――――――――――――――
(昨日)
俺たちは師匠の部屋に来ていた。
「さて、ついに明日は武闘会の予選の日だけど、二人とも準備はいいかな?」
「あの、師匠?」
「どうした冷夜。なにか気になることがあったかな?」
「気になることもなにも、俺たちは武闘会の説明全然受けてないんですけど」
俺の言葉に月奈もうんうん、と頷く。
「あれ?そうだったけ?……それじゃあ改めて説明をしようか」
(〜武闘会説明〜)
参加人数…1パーティ(1〜4人)
優勝賞品…国王が優勝したパーティの願いを一つ叶える。
※今年は特別ゲストとして異世界より召喚された勇者様が参加します。
「この優勝賞品って、一パーティにつき一つで、一人一つではないんですよね」
「そうだね。さすがに数人の願いは叶えられないだろうからね。でもそれによって一人で参加する人もいるから、武闘会が面白くはなるんだ」
確かに、みんなで一つの願いを叶えるより一人で時分の願いを叶えたいやつもいるか……。
「それと結構重要なんだけど、この武闘会には予選があるんだ。一応受付の段階でふるいにかけてるけど、それでもかなりの数が参加するからね」
「ふるいですか?」
「うん。冒険者ランクだったり、誰かの推薦だったり、身元がわからない人とかは国の兵士が模擬戦をしたり。そうやって数は絞ってるんだ。ちなみに二人は私の推薦で通した」
推薦って、国の大会の推薦を通せるって師匠は本当に何者なんだ?
俺はじーっと師匠を見る。
「ああ、そういえば二人の冒険者ランク、ブラックドラゴンを討伐したのと、私の依頼達成で上がってるよ。後日暇があったら更新しに行ってくるといい」
冒険者ギルド、そういえば最近ずっと修行していて、しばらく行ってなかったな。
この国でやることやったら久々に行こうかな。
「それで予選のことなんだけど、この予選はグループの内の1名が代表として出ることになるんだけど……」
「それは俺の役目だな」
「そうですね。私は一人で戦うのはすこし厳しいですし」
と、俺は武闘会予選を戦うことになった。
―――――――――――――――――――――
そして時は戻り武闘会(予選)当日。
わあああぁぁっーー!!!
すごい観戦者の声を聞きながら俺はたくさんの人がいる舞台へと足を運んだ。
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