共闘戦線

(前回までの話)

逮捕状が請求されない事に加え、その事情聴取を喰らった事で一時的に動けなくなった捜査二課。しかし知詠子は"自らが正しいと思う事"に基づいて日下部、饗庭の逮捕を諦めてはいなかった。そしてキャップの鵜川に呼び出されたメンバーは意気を落としていたが、知詠子の発言により事の発端である"防犯対策係"に向かう事になる。



 *


新東署、生活安全課


「殴り合いで決めるって、お前ほんまに饗庭と殴り合いするんか?」

始業したと思えばデスクで煙草を吸っていた宮内は、呼び出した辰実から饗庭との話し合いの終着点を聞いた瞬間に、火のついた煙草を右手の指に挟んでいる事も忘れて驚いていた。


デスクの前にある応接用のソファーには、片桐をはじめ防犯対策係の面々が腰を掛けている。いつも宮内が座っている幅広のソファーには駒田、重衛、梓が座っているのだが、真ん中に座っている重衛が"駒さんもうちょっと詰めて下さいよ"と言うのに対し"これ以上は無理じゃアホ"と小さなやり取りが続いているが片桐と辰実は全く意に介さない。



「しかもアイランドヒルズみたいな敷居の高いホテルの、ガーデンVIPルームとか。ワシも写真でしか見た事ないけど、若松と海を一望できる綺麗なお庭や。…そこで30過ぎた男が2人する事が"殴り合い"か。無茶苦茶な所がまた黒沢らしいと言うか…」


「大丈夫ですよ、黒沢さん滅茶苦茶強いですので」

「…馬場ちゃんの黒沢を信頼する気持ちは分かるんやけど、今回の饗庭に至っては"どうなるか"って感じやで?」


心配をしていない梓の目を、片桐はどこか重い様子で見ていた。宮内もそうであるが、その理由はこれからの発言で梓も良く分かった。


「饗庭はアマチュアのボクサーやったんやけど、ある日プロと試合して1ラウンドでKOしたんや。クルーザー級(キログラム単位で言えば90.72キロ以下級)で日本人のプロをボコボコにしとった黒人のプロボクサーにやぞ。」


相当強いし、重いという事である。体重75kgの辰実に対し、少なくとも1回り以上の体格差があって"その事実"が加われば明らかな辰実の"不利"が梓にも理解できる。


「ボクサーに空手が通用すればいいんですが」

「…あまり期待はしない方がいいわね。最悪、黒ちゃんと駒ちゃんの2人で行ってもらうというやり方もあるけど。」


"まあ、普通に戦ったら俺より駒さんの方が断然強いですからね"と辰実は笑いながら答えた。重衛と押し競饅頭をしている駒田は饗庭よりも体格が良く、普通に考えれば完全にパワー差で有利なのだ。


それを分かっている辰実が目の奥で苦い顔をしているのは、対面していた梓にも見えてしまう。"話をつける"という選択肢が、やっとの思いであった事が滲んでいた。



「わしは、賛同しかねます」


駒田がそんな事を言うのも珍しい、と宮内はふと思いながらシケモク寸前の煙草を口につける。珍しいと思っただけで、実際駒田は自分の意見をしっかり言う男ではあるのだ。たまたま係では参謀みたいな所を担う辰実と"意見が合う"だけと言っていい。


「まあ、そうよね」

「男と男の約束ですけえ。今までそっけなかった饗庭がやっと話をする気になってくれたんじゃ、どれだけ不利じゃろうと、ここは黒さんが1人で行くべきじゃと思いますわ。」

片桐も"言ってはみた"と言う様子で、駒田の回答は予想していた節があるかもしれない。


「まあわしは、黒さんが勝つと思うとりますが」


しかしながら、そこまで言う事には驚く。"言ってくれる"と言わんばかりに笑顔を見せた辰実の緊張を察するように、駒田も笑顔を見せた。5人の中であっても、この2人にしか分からない"男の仲"というモノがあるのだろう。


(本当に、素晴らしい信頼関係だわ)



「馬場ちゃんもああ言ってますし、駒さんにまで言われたらもうやるしか無いですね。…お互いに分かっている相手だ、"勝てない"確率だけじゃない。」


「勝たんと進まん話やけどな。こういう時、主人公が勝つもんや」

少年漫画によくある、お約束の展開である。寧ろ主人公が苦難の末に"勝利"を掴むという心沸き立つ展開。自分の人生は自分が主人公、ならば勝つと言うポジティブな想像に留めておくだけでも、十分に緊張をほぐす事ができた。


「ちなみにこの小説の主人公はワシや」

宮内の顔には、自分が主人公だと信じてやまない純粋さがあった。作者的にも"主人公は?"と聞かれれば"そりゃあ黒沢辰実ですよ"と答えたくなるのだが、今ここでそんな事を言ってしまっては無粋な気がするのである。


「ワシが主人公なのに、黒沢とか片桐ばっか目立つのが気に入らん」

「事件は現場で起こってるんですから、課長の出番が少ないのは当たり前ですよ。ちなみに私も防犯対策係ではぶっちぎりに出番少ないです。」

「片桐、お前はオネエやからまあまあ存在感があるんや。」


(関西弁の課長もまあまあ存在感がある気がするんだよな…)

(課長はわしよりインパクトあると思います)

(同感っすね。てか俺も多分出番少ない方っすよ。)

(私はどういう位置づけなんだろう)


宮内と片桐が珍しくボケとツッコミの応酬をしている所で、先に脱線した話のひん曲がりを宮内は無理矢理に直し始めた。



「…そんな事より、場合によっては主人公の大きな壁になる"強キャラ"が来る所ちゃうか?饗庭と日下部の逮捕がパァになったんやから怒っとる可能性はあるで?」


噂をすれば何とやら、である。


ドアを開けて若干の緊張を散布しながらやって来たのは、スーツ姿で長身の女性に恰幅の良い男、そして痩せた長身に眼鏡の男であった。辰実達を見るなり、応接用のソファー目掛けて駆け寄ってきたからには、何か用があるのだろう。


「まさかと思うんですけど、あの人達…」

「ドロンボー一味だ」

「絶対違います」


絶対に体格だけで言っている。梓はそう確信した。


そんな辰実も分かっていてふざけた事を言い梓にツッコミを入れられたのだろうが、やって来たのは本部の捜査二課である。やって来る3人を見るなり"ちょっとキツイのが来ましたね"と悪態をついた辰実の視線の先には、長身の女性がいた。


「お怒りかもしれへんぞ?」

「怒っていようがこちらにも言い分はありますので」

「言い分と言うよりは、判断材料と言うべきよ」


「その判断材料を見て、"女傑"が何を言うかですね。」

「"女傑"って言ったら黒さん、まさかとは思うんじゃが」

「駒さん、その"まさか"ですよ」


近くまでやって来た3人のうち、辰実は長身の女性と目が合った。業物の切れ味と宝石の美しさを併せ持った両の瞳に、ワンレングスの長い髪。今まさに業物の刀が抜かれ、一瞬のうちに体が二分されるような緊張感が辰実にはあった。


(この緊張感も中々だが、饗庭と向き合ったらまた違う緊張感だろうな)


そんな風に思えるだけ、まだ余裕がある。



「新東署生活安全課の、防犯対策係の方達ですか?」


"女傑"水篠知詠子。饗庭とはまた違うが彼女もまた"緊張感"をこれでもかと発する強者であった。"緊張ほぐしには丁度いい"と思いながらも辰実はソファーから立ち上がり、彼女の真正面に立って漆黒の瞳で相対す。


「その通りです。」

「本部の捜査二課、水篠です。」

「同期だろう、いちいち説明する必要は無い」


"何だ同期だったのか?"と恰幅の良い男は知詠子に笑いかける。簡単に返事をした後、"こちらは鷹宮さん"とその男を簡単に紹介した。更に残り1人、痩せた長身眼鏡の男は埜村(やむら)と言う名前であると自ら律義に名乗ってくれる。


「今日、私達は"てぃーまが"の日下部と饗庭の両名を令状に基づいて逮捕する予定でしたが、そちらから上がった捜査情報により令状は却下されました。まずはその話を聞きたいんです。」



当然と言えば当然の反応である。令状が覆ったのだ。


"地蔵ボンバー事件"で坂村との関与があった饗庭が偽物である事は、"現場にいた"饗庭について全く面識が無い旨の証言から明らかになっている。この点から考えれば、"同様に偽者が犯行に及んでいる"可能性も浮上し、犯行によって偽物か本物かを判別できる証拠が無ければ"誤認逮捕"にも繋がるのだ。


…そんな事を日本の司法が許すハズも無い。


「カフェの爆破事件、現場に饗庭本人がいたにも関わらず犯人はその"饗庭"を知らなかったんです。その時に偽者だと分かりました。」


「現場で君達防犯対策係が見た饗庭が、本人だと言う確証は?」

そう言われるのも当然だろう、と辰実は気持ちを腹にまで飲み込んだ。防犯対策係が関わってきた事件はいずれも"饗庭"が名前だけ出てきた状況で直接見た事件は1つだけである。となれば、その1つで何故饗庭本人と判断できたのかが問題だ。


「鷹宮」

「はい?」


"コイツの顔に見覚えは無いか?"と宮内は辰実を指さして言う。そういう質問をするという事は、今質問をされた鷹宮という恰幅の良い男も宮内、片桐と同様に"7年前の事件"を捜査していたのだろうと辰実は察した。


「君、名前は?」

「黒沢です」


ぶっきらぼうに答える辰実の様子をまじまじと見つめ、暫く経って思い出したように鷹宮は目を見開いた。


「"恩田ひかり"の、マネージャーだった男だな。」

「ええ、その通りです」


饗庭の"偽物"について、辰実がいるから証明できるのである。


「宮内さん、彼がここにいるのは"疑いが無い"と考えていいと?」

「ワシが女を食い物にした外道をこの場におらせると思うか?」

「そんな者がこの場にいるとは考えにくいですね。」


そんなご挨拶を済ませて、鷹宮は辰実に向き直る。


「成程、饗庭の同期だったのであれば偽者と本物の見分けがつく訳だ。」


「そんな事よりも、饗庭に令状が出たと言うのは?」

問題は偽者では無く、本物の饗庭が"黒"だと分かった証拠である。これに関しては埜村が口を開き、説明を始めた。宮内が言っていた話もあった所為か"捜査二課"は敵のような扱いになっていたものの、互いに話をしようとなっている状況から今のところは衝突する様子も無い。


(しかし、取り巻きがよく喋るドロンボー一味だ)

(黒沢さん、また失礼な事考えましたね)


梓から向けられた視線に気づき、辰実は襟を正す。その時の角度で、理知的に話をしそうな埜村の銀縁眼鏡と緑色のネクタイが鈍く光る。


「黒沢君、饗庭がモデルやグラビアのスカウトをしていた事は知っているかな?」

(何て悪党感の無いドロンボー一味なんだ)


理知的に、しかし丁寧に話をしようとする埜村に感心を覚えてしまった。


(これ以上失礼な事考えたらコーラ休憩無しですよ)

(…ソイツは困る)


そろそろ梓も、辰実の雰囲気で何かを考えているのか分かってきてしまった。これは感覚でしかないのだが、辰実は結構分かりやすい男であるのだ。


「饗庭が誰をスカウトした、何人スカウトしたかは知りませんが、俺が"てぃーまが"にいた当時からスカウトをしていたハズです。」

「"てぃーまが"が発信するスキャンダル、表現の自由の獲得。色んな裏取引で差しだされたモデルないしグラビアは全員"饗庭"がスカウトしてきた子なんですよ。」


「…でしたら、饗庭も"共犯"という扱いになりますね。」

「そうだったんだが、"偽物"の存在が浮上した。」


"それが捜査を妨害してしまった事については申し訳ありません"と辰実は言う。勿論の事、本当に思って言っている事では無い。"捜査二課に饗庭を逮捕させる"事の危険性が十分に分かっていたからであった。


対面している3人に問題が無いとしても、"捜査二課"自体がまだどうか分からない。


「後で発覚するより幾分かマシですよ」

「…ですが、それでは納得がいかないのでしょう?」


と言って、辰実が指さしたのは知詠子であった。


「彼女が最初に言っていた様子では、捜査二課でも調べている事があってそのために饗庭と日下部を逮捕するんじゃないんですか?」


"ああ、今斬られたっておかしくない"と言うぐらいの緊張はあった。逮捕が取り消された事について問題があると思っているから、捜査二課が直々に来たのである。話をした所で、"饗庭、日下部の逮捕"という目的を達成するために来ているのだから、本題はその話なのだ。


「饗庭と日下部は、捜査二課で身柄を確保します。」


逮捕が白紙になっても、やっている疑いがある限り身柄を確保する手段はいくらでもある。知詠子の言い出しっぺはその点も考えての事だろう。


「任意同行か。言うとくけどワシも防犯対策係にそう指示しとる。…それにや、そこの黒沢が明日の8時、アイランドヒルズに1人で饗庭と会う算段をつけとる。」


「…………」


「約束を破ったら、饗庭は喋るもんも喋らん可能性が出てくるぞ?」

「そうなるのは避けたい所ですね」


宮内が突っぱねるように言っても、知詠子は一向に食い下がろうとしない。一見不利に見えても、この手の人間には"考え"があってそういう風に流れを作っている可能性があるために全く予断ならない。


「しかし、防犯対策係も"私達"の介入を必要としているのではないでしょうか?」


(…ここに来て捜査二課が加わる事を、あまり良いとは考えたくは無いですよ)

(黒ちゃん、ここは様子を見てみましょう。課長にも何か考えがありそうよ)

状況に不満を漏らすように、辰実は片桐に耳打ちをしたが驚く事に片桐は楽観的だった。"片桐さんがそう仰るのであれば"と辰実は宮内の方に目線を向ける。



「よう分かっとるやないかい。」



ここまでの状況が、宮内には分かっていたのだろう。おおよその事を自分達の力で何とかしようとする辰実の良くない点が、自身に突き付けられた瞬間である。


…それに、知詠子もそこまで察していたのなら耳の痛くなる話だ。


「それで、捜査二課は何の事件を探っとるんや。」

「賄賂です。地方議員と"てぃーまが"の。」


「"賄賂"やったら、何で饗庭を捕まえる必要がある?」

「まず賄賂の"材料となる"、モデルやグラビアをスカウトしている饗庭、そしてそれをダシに取引をしている日下部を抑える。…という作戦でした。」


饗庭、日下部が目当てと言われれば、防犯対策係とも被ってしまう。宮内としてもそうなってしまうのはあまり得策では無かった。"7年前"のように証拠を捜査二課に揉み消されてしまう可能性はまだ払拭できないからである。


「…せやったら今日、黒沢が饗庭と会うアイランドヒルズで開かれる"サロン"。そこに日下部と、支倉いう奴が"取引"をしに来るハズや。…ソイツを捕まえても、と言うか日下部と饗庭で外堀を固めても"黒幕"に逃げられる可能性を考えたら"てぃーまが"が賄賂を渡しとる相手を捕まえるべきやとワシは思うぞ?」

「その相手が分からない状況だったんです。」


「…成程な。これに関しては黒沢が一枚上手や。」


宮内はPCを開き、辰実と梓が商店街で録音した"支倉と日下部のやり取り"の音声データを開く。暫く全員がその内容を静かに聞いており、ここにいる捜査二課の面々にも"支倉を逮捕できる"可能性を理解させた。


(最低、さっさと始末してやりたいわ)

辰実も嫌悪感を覚えた内容であったが、この音声データの内容を聞いて"女性"であれば誰もが同じように嫌悪感を覚えるだろう。当然、知詠子も怒りを表情に出さずにはいられなかった。


音声データを再生し終わった後、宮内は話を続ける。


「…もし支倉だけを捕まえても、黒幕が直接"てぃーまが"と取引すればええ話やろうし、饗庭と日下部だけ引っ張ってきても、支倉にシラを切らせる準備をさせてしまう。せやったらこの場で"3人とも"捕まえないかんやろうな。少なくとも"てぃーまが"だけ捕まえるんが一番あかん結果になるわ。」


(同じような取引をするなら、"わわわ"にもモデルやグラビアがいる。)

そうなると、愛結にも危険が及ぶ可能性は十分に考えられた。それだけに辰実にとっても今回"3人まとめて確保する"事がどれだけ重要か身に染みて分かる。


「…かと言って防犯対策係5人では、その場で3人捕まえて署に引っ張るんは難しい。そこで捜査二課にも協力してもらわないかんと、ワシは思うとる。」


"鷹宮、どないや?"

宮内は黙って話を聞いていた鷹宮に話を振る。


「…捜査二課も、逮捕取り下げの件で監察から事情聴取を喰らってます。今動けるのは"問題のある証拠を掴まなかった"面々です。自分と埜村、水篠を含め全員で5人います。」

「残りの2人は、どこに行っとるんや?」


2本目の煙草に火を点ける宮内。見慣れた所作だが、"お前等が何を言おうと新東署の生安のボスはワシや"と捜査二課に刷り込んでいるようにも今回は見えた。



「それでしたら、アイランドヒルズの下見に行ってます。」

「仕事が早いのう。誰の入れ知恵や?」

「宮内さん、これも水篠ですよ。」


"とんでもない奴がおる"と驚く気持ちを、煙に混ぜて宮内は吐き出す。予め"共闘戦線"を知詠子は考えていたのだろうか?…であれば、その為に"友好関係"を作るための材料として"入れ知恵"は大きく貢献する。それを考えれば尚、"女傑"の恐ろしさに辰実をはじめ防犯対策係の面々は気づくのであった。


「水篠」

「はい?」

「下見が終わった連絡が入ったら、2人には新東署の生活安全課に来るよう連絡しておいてくれ。」


鷹宮の指示に、切れ味のある声色で"はい"と知詠子は答える。辰実はふと、彼女と目が合うと笑顔を返された。それに対してはいつものぶっきらぼうな表情をして目を逸らしておいた。


防犯対策係と捜査二課、異なる組織の"共闘戦線"が出来上がった頃に丁度、昼休みを告げるチャイムが鳴り出す。"昼にするか"と宮内に言われた辺りで、それぞれが思い思いの休憩を取り始めたのであった。

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