第1286話  そんなのも創ってたな!

 長くパンゲア大陸に行っていたサラとリリアが、近々帰って来るらしいです。

 それも何やらおかしな兵器を連れて帰って来るとか言ってましたが…嫌な予感しかしません。

 なので、あの2人は永遠に帰って来なくても良いです。

 パンゲア大陸で土に帰って欲しいってのが、俺の心からの願いです。

『いや、あんた何言ってんだよ! 土になんて帰らないよ! そっちに帰るって言ってんだろうが!!』

 頭の中に何やらサラガ叫んでいるような幻聴が響いていますが、賢い俺は華麗にスルーしちゃいます。

『…スルーしてないじゃん…』

 うるへー! そんな気分なんだよ!

 ってか、お前普通に念話してっけど、管理局関係者が俺の思考を読めない様にしてたはず…確かボーディ達が。

『いえ、読めますよ、普通に』

 あれ、リリアさんも?

『以前も、管理局に関係する事に関しては色々と阻害とか内容の自動変換などがあったので、完全な形では読み取る事が出来ませんでしたが、それ以外に関しては読む事自体は普通に出来ましたよ』

 そう言えばそうだった。

『ですので、特に管理局とは一切関係のない今回の様な場合でしたら、しっかりと頭の中で会話も可能です』

 …確かに。

『あと、その縛りもパンゲア大陸で今回取り除いていただきましたので、管理局が絡むであろう事柄もお話しできます』

 あ、この会話の中にも出て来てるな、管理局…。

『ええ…私達も管理局に切られた尻尾ですし、すでにダンジョンマスター達謹製の肉体を得ておりますので、貴方様や関係者に不利益を齎す様な行動言動は出来なくなっておりますので、制限解除となりました』

 ふぅん…。あ、でもサラだけはもう1回縛り直してもいいかもね。

『えっ…?』

『なるほど。でしたら、今度は肉体的に荒縄で縛りを…』

 また亀甲縛り?

『いえ、屈脚固定縛りのバリエーションの1つで、M字開脚で両足と両手を固定しまして…』

『………』

 ほう? 聞いた事無いが…かなりエロイ想像を掻き立てるな。

『はい、かなりエロイです。縛ったまま、貴方様の前に放置しますので、どうぞお好きな様に』

 まあ、No, thank youなわけだが。

『お前ら…好き勝手いってんじゃねーよ! ってか、何でい大河さんはそんな無防備な格好で股間おっ広げてるサラちゃんをのーせんきゅーなんだよ!』

 いや、だってマジでイランし。それに、俺ロリコンじゃ無いし。

『ああそうでしたね!あんたはシスコンでしたね! …ド畜生め!』

『ならば、そのまま私が美味しくいただきますので、どうぞご鑑賞を』

『何言ってんだよリリア! あ、ちょ…その手に持ってる縄は…や、やめろーーーーーーーーーーーーー!』

 その後しばらくの間、サラとリリアさんがゴチャゴチャと頭の中でかなり五月蠅かった…。

 どっかで2人で勝手にやってくれよ…はぁ…。  


 2人が何をやってたかなんて興味ないし、どうなったかなんてもっと興味ないんで、そこは割愛します。

 聞きたい人いるの? 

 えっと…勝手にエロエロとご自由に想像してください。


 しばらく後、漸く落ち着いた2人との会話がまたスタート。

『それでですねぇ、近々そっちに帰れると思うんですよぉ!』

 ああ、サラは帰ってこんで良い。

『なんでぇーーー!?』

 五月蠅いから…かな。

『流石に貴方様はサラの事をよくお分かりですね』

 どういう意味かな、リリアさん?

『はっ! これが…愛!?』

『そんなわけ無いでしょう、サラ。これが普通の人の反応です。貴女はちょっとウザいんですよ』

『がびーーーん!』

 えっと、サラとリリアさんが漫才したいんだったら、俺の頭の中から出てってくれない?

『いえ、そうではなくて。実はそちらに帰る前にお願いがあるのです…あ、これはダンジョンマスター達からのお願いですが』

 ほう? モフリーナ達のお願いとあらば、聞かぬわけにはいかないな。

 んで、どんなお願いなんだ?

『えっと…私達が住んでる地下室の下にある場所をダンジョン化したいんですよ』

 サラが割り込んで来たけど…、えっ? 地下室の地下って何だそれ?

『忘れたんですかぁ? あのシェルター兼私達の住居の下に創った物を?』

 何か普段ボケボケなサラに言われると、すっごく傷つくな…。

『誰がボケボケじゃーーー!』

『サラは少し黙ってなさい。私達の住む地下室のさらに下にある、ロボットの格納庫の事です』

 あっ、そう言えばそんなのも創ってたな!

 格納するロボットが無いから、すっかり忘れてたよ…。

『ロボットを格納し、発進時は湖のにある発射口が開くと言う、無駄なギミック満載のあの地下の秘密基地です』

『男のロマンってだけで創った、あの無駄な秘密基地ですよ』

 リリアさんに言われて、はっきり思い出した。

 あと、サラは要らん事言うなし!

『あそこをダンジョン化したいそうです。つきましては、後日そちらに直接ダンジョンマスターがお話にあがると思います』

 ふむ…なるほど。

 まあ、どっちにしろ使ってない忘れられた場所なんだから許可は出すけど、何に使うかぐらいはしっかり説明して欲しいからな。

『予定では明日の夕刻前に、ダンジョンマスター達はお伺いしたいと』

 おっけー! んで、2人も明日帰ってくるのか?

『いえ、私達はもう少しだけ先になります』

『ただいま、りはびりちゅ~~~~~♡』  

 リリアさんによると、2人が帰って来るのはもう少しだけ先の様だ。

 え、サラが何か言ってるって? 

 そんなのは、当然無視です!

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