第771話 (`・ω・´)ゝ
うん、会議の内容なんて俺は聞かない。
絶対絶対、ぜ~~~ったいに聞きません!
会議を終えた嫁ーずは、俺をチラチラ見てるし、コルネちゃんはもの凄く恥ずかしそうなのが、かなりヤバイ匂いプンプンさせてる。
ちなみにユリアちゃんは、めっちゃ眠そうだ。
きっと退屈な会議なんて聞いちゃいなかったんだろう。
母さんは、何だか晴れやかな顔して俺を見てるけど、絶対にあの顔は何か企んでる。
間違いない。
さて、そんなドタバタした午前中ではあったが、王都の父さんの屋敷のメイドさんと調理人さんと執事さんは、大層俺の呪法具に喜び、すっごく感謝された。
試作品の中には、呪法具ですら無い物もあって、実はそれがとってもメイドさんと調理人さん達には大好評だった。
代表的なのは、スライサーとピーラーと大根おろしと穴あき包丁、あと、何故か圧力鍋。
最初はネタでドワーフさんに提案してみたんだけど、翌日には試作品が何個も出来上がっててびびった物だ。
前世の俺が使ってたのは100均で買ったものなんだけど、ドワーフさんが造った物は総金属製で、ちょっと豪華っぽい。
ってか、完全に夜中の通販番組で、芸能人が『すっごーい!』『便利ですねえ~!』『でもお高いんでしょう~?』って言ってる奴のラインナップに近い感じ。
圧力鍋は、蓋のパッキンに苦労したらしいが、それでも提案翌日に完成してたのには吃驚仰天したもんだ。
実際に使っても見せたんだけど、圧力鍋だけは取り扱い厳重注意を言い渡しておいた。
いや、間違った使い方したら、マジで危険だからね、アレは。
穴あき包丁は、調理人さんがキュウリっぽい野菜をダダダダダダダダッ! と、もの凄く薄い輪切りにしてた。
実はそれってまだ1挺しか持って来てないから、そんなに良い物なら陛下に献上しようかなぁ…って呟いたら、調理人さんが力いっぱい包丁を抱きしめて滝の様に涙を流してた。
どうしても欲しい? ああ、うん…んじゃあげるけど…それ包丁だからね? 抱きしめたりしたら怪我するからね…マジやめてね。
俺的には、どっちかというと皆が頑張って開発した呪法具の試作品の方に興味を示して欲しかった。
まぁ、持ち込んだ呪法具もとても好評ではあったのだが、呪法具以外の方が使いやすかったんだろうか…?
え? これなら魔石も使ってないから、安くて自分達でも買えそう?
なるほど、確かにそれは間違いないな。
これは良い事が聞けたぞ! ならば、こいつらを大量生産しても行ける気がして来た。
銭の匂いがして来ましたよ~! ふっふっふっふっふ…。
昼食時には、何故かにこやかで穏やかな場になっていた。
昨日と違って、嫁ーずもちょくちょく話しかけて来りしてきた。
う~~~む…本当に、会議って何を話してるんだろうか…全然雰囲気が違うんだけど…。
ま、明るくなったのならいいか。
父さんも妙に明るいのは、もしかして母さんと明日から当分別居だからかな?
そう、明日には俺の領地に向かって出発となるのだから、いつまでも暗いのはのーせんきゅーだ!
いつまでも陰気な雰囲気だと、母さんの胎教にも悪いしね。
そうだ、母さんの腹の中の子供だ!
妹かなあ? 妹だよなあ? 妹だといいなあ…弟…でも別にいいけど、妹だと嬉しいなあ…。
ところで、父さんにもっち君が2体くっ付いているのは何でだろう?
もっち君、何でなの?
『(`・ω・´)ゝ 』
何故に敬礼?
もしかして何かを警戒中?
あっ! 俺、分かっちゃったかも…父さんの浮気防止の監視任務だろ?
『 (´・ω・`)b 』
おお、正解か。
父さん、母さんに愛されてるみたいだけど、女関係だけは信用されてないな。
この屋敷のメイドさん達って、かなり容姿が良いもんな。
特に一部のメイドさんなんて、胸部装甲が結構な大きさだし…父さんの好みだしねぇ…。
うむ、もっち君達、頑張ってくれ!
『 (・ω´-ゞ) 』
それは、了解って事かな?
うん、俺からは念話で、もっち君からは顔文字で…これで会話できるって、すげえな…。
※こっそり新作投稿しています。
姫様はおかたいのがお好き
https://kakuyomu.jp/works/16817139558018401730
不定期更新ですが、( `・∀・´)ノヨロシクオネガイシマス!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます