第664話 何でこんな話になったんだ?
『それで、結局はどんなデザインにしたんですか?』
ふむ。それは出来てのお楽しみ…ってか、リリアさんなら、サラが管理局に許認可申請したのを見れるんじゃないのか?
『それはそうなんですが、ちょっと貴方様のデザイン力に興味がわきまして』
俺にそんな物を求められても…前世では、発想貧困だし絵心ないし服のセンスも悪かったし…。
『何で落ち込んでるんですか? まあ、確かに今世でもネーミングセンスは最悪ですけど』
ええ、はい…仰る通りです…
『ですから、今更です。ただ、簡易版だとかいう大奥様と大旦那様の装備に興味があるだけです。どう簡易にしたのか…とか』
簡単にしました。色々と省きました。俺なりにおしゃれを追求してみました。以上終わり。
『覇気がないですねえ。まあ、それじゃ完成を楽しみにしましょうか。おっと、サラが風呂から出たので、そろそろいいかと』
『にょほ? リリア、いきなり何事!?』
あ、サラの声が頭の中に割りこんで来た。
『大奥様と大旦那様の新装備の事を話してたんですよ』
『って事は、大河さんに中継してる? おーーーい! 元気~?』
いえ、元気じゃありません…
『ちょっとぉ、リリア! 大河さんが、無駄に落ち込んでるんですけどぉ。虐めた?』
『虐めてません。話の流れで、勝手に落ち込んだ…というか、いじけただけです』
いじけた…ええ、そうですね。
『はぁ、どうせセンスが無いとかパクリだとか二番煎じだとか言ったんでしょう。駄目ですよ、ああ見えてナイーブなんですから』
『そこまでは言ってません』
そこまでは言われてません。
『まあ、元気を出して! 何なら、サラちゃんの入浴シーンの映像でも送りましょうか?』
いえ、結構です! もう元気モリモリです!
『残念無念』
『貴女の裸の映像を送るって…それはセクハラですよ? 酷い嫌がらせですね』
うん、リリアさんの意見に激しく同意する。
『何でだよ! こんな美少女のエロ画像が送られてくるんだぞ!? ご褒美だろーよ!』
いや、間違いなくセクハラだ。
『ちくそー! ドSとシスコンにセクハラって言われるなんて!』
さ、全部吹っ切って、さっさと創造すっかね!
『ええ、早速始めましょう』
『ドSがさらっと流すんじゃねーよ! シスコン兄貴も何か言え!』
何か。
『そういう意味じゃねーわ!』
ぜはぜはと荒い息遣いまで俺の脳内に響かせていたサラだったが、どうやら服も着て落ち着いた様だ。
『んで、何創るんですかぁ~?』
めっちゃヤサグレた声で訊いて来た。
そりゃ、母さんと父さんの装備だな。
『はいはい、んじゃてけとーにイメージしてくださいや』
めっちゃ面倒くさそうだな。
『どうせ私が何言っても始める気でしょ? いきなり強烈な頭痛に襲われるより、覚悟決めた方が楽ですから』
いや、そんな強烈なの創らんぞ? 昔の創造の時みたいに、あっという間なんじゃね?
『本当ですかぁ~? 信じて良いんですかぁ~? ゲロ出たら、音声付きで映像を強制的に送りつけますよぉ?』
…それは嫌だな。
『もちろんドアップで』
それは、是非とも遠慮したい。
だから、全然簡単だって。
今まで創って来た装備のパーツを組み合わせるだけだから、そんなに難しい申請は無いって。
『本当ですね? 信じましたからね?』
ああ、そこは信じてくれて大丈夫。
『ご安心ください。貴方様のイメージに、私が割り込み補正を掛けて、強力で強烈なのにしますから、ゲロイン再臨です』
『リリアは、いらん事すな! ってか、ゲロイン言うなし!』
あ、それはちょっと止めてあげて良いかな…サラがゲロインになったら、俺までもらいゲロする可能性大だから。
『ちっ! 残念です』
舌打ちしやがったよ、ドSメイドは!
んじゃ、イメージはサラに送るからな。
今回は、増産した初期のガチャ玉を使うから、安心してくれ。
『キリン〇んが好きです、でもゾウさ〇のほうが、もっと好きです』
そのゾウさんじゃねぇ! ってか、そんなCM知ってる人がほとんどいねーぞ、サラ!
『ポルシェ930カレラと公道レースする、スズキGSX1100S刀を操る中年のライダー…』
うん、それは完全に違うキリンさんな。
ってか、良くそんなん知ってるな…俺でさえ忘れてたわ。
『じゅりぃぃぃぃぃ!』
そりゃ、寺内貫太郎〇家の樹〇希林だ!
ってか、何でこんな話になったんだ?
そうだ、増産したガチャ玉の話だよ!
サラが意味不明な茶々いれるから、ややこしくなったんだ!
取りあえず、イメージしたデザイン送るから、だまって管理局に許可取れ!
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☆新作始めました。こちらも、どうぞ <(_ _)> よろしくお願いします
断罪の刃 闇を照らす陽の如く
https://kakuyomu.jp/works/16816927861644288297
ちょっとダークなお話し…かな?
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