第349話 黙らっしゃい!
さてさて。サラのボディーのメンテとか性癖の矯正とか、リリアさんとの生活の強制とか、色々とあったけど…どうでもいいや。
だって、基本的に俺には関係ないからな。
この宇宙の始まりから、前世の大河芳樹として生まれるまで、広い星の海のどこかで居眠りしてた俺の魂のエネルギーとやらには、微妙に納得できないところだが。
でも、そのおかげで俺の魂のエネルギーが、当初の想定よりも途轍もなくでっかいって事が分かっただけよかった…のかな?
精霊さんにも、モフリーナにもいっぱいエネルギーあげた所で、俺には問題ないようだし。
いっその事、この星の魔素の全部を進化させちゃう? ダンジョンの支店をモフリーナに造らせちゃう?
きっと有り余る俺のエネルギーなら、出来ると思うんだな。
うん、夢が広がリング! 俺の自由気ままな異世界ライフに弾みがつきそうだ!
そうだ! 2人の為の部屋にも、ピンク色の照明とか付けてあげよう! 回転するベッドとかも必要かな? まてよ…やはりSM部屋への改造も視野に入れるべきか?
『自重も必要ですよ?』
何で? 折角、リリアさんのため、愛し合う2人のために造った部屋なのに。
『心外ですね。サラなど単なる玩具であって、愛してなどいません!』
はいはい。2人でお好きに生活してください。
『投げやり!?』
だって、どうでも良い事だもん。
『まあ、そうかもしれませんが…取りあえず、サラのボディー交換には協力をお願いしたいのですが』
どゆこと? メンテじゃなくて、交換になったの? 何すればいいの?
『ええ、今のサラのボディーは寿命が近いので交換です。あと、ボディー交換には、少々エネルギーが必要なので、ご協力いただきたいのです』
具体的には?
『複合素粒子電池の初爆点火に、一時的にエネルギーが必要なのです。一瞬ですけど』
ほうほう。つまりはブースターケーブルで、バッテリーがあがったポンコツ車を始動するみたいな感じね?
『いだだだだだだだ!!! 誰が…ポンコツ…車…かー! いででぇぇぇぇ!』
サラ、うっさい! 大人しくお仕置き受けとけ!
『どちらかと言うと、ジェットエンジンの始動に爆薬を使用する感じなのですが…まあ、その認識でも間違いではありませんね』
なるほどね。んで、リリアさん、それは何時?
『Coming Soon! その時は事前にお願いに伺います』
了解。ポンコツでも居ないと寂しいから、まあ協力するのは吝かではない。
出来たら起動前に、サラの頭に緊箍児付けてもらえたら嬉しい…管理局のテクノロジーで出来ない?
『きんこじ?』
西遊記に出てくる、孫悟空が悪い事をしたら三蔵法師が緊箍呪っていう呪文を呟くと、頭が締め付けられるっていう…
あれ? 知らない?
『孫悟空って、あれですよね…かーめーはーめー…いだだだだだだだだだ!』
サラ、それは違う! 違うんだ! ってか、今すでに頭締め付けられてるんじゃねーのか? 良くそんな冗談言えるな…局長、ちょっと甘いんじゃねーか?
『局長に進言しておきます。ところで、私は存じておりますよ。髪の毛が金色になって逆立って、すごい力を出す事が出来る様になるスーパーサ〇ヤ人に…』
リリアさん、それも違う! ってか、サラもリリアさんも、同じキャラの話だぞ!
『はて? 孫悟空とは、鳥〇明先生の漫画のキャラでは?』
違うわ! 中国の四大奇書の1つ、西遊記の登場人物…猿? の事だよ!
『ふ~~~~ん』
え、マジで知らんの? 日本でも堺正章が演じたじゃん! 子供の頃、欠かさず見てたぞ! あれ? マジで知らんの??
『知りません』
えええええ! 猪八戒はあの西田敏行だし、沙悟浄は岸部シローだし、三蔵法師は夏目雅子だぞ!?
その上、主題歌はゴダイゴなんだぞ? モンキーマジックなんだぞ!?
『全く知りません。これがジェネレーションギャップというやつですかね』
うそつけーーーー!! あんた等が知らんわけあるかーー!!
知らばっくれやがって! こうなったらガチャ玉で創造して、お前ら二人に付けてやろうか!
『私としましては、そんな物よりも痛みと快楽が同居する、史上最強の拘束具を希望いたします』
リリアさん、ちょっと黙っとこうか!
『具体的には、適度に締まる首輪…もといチョーカーとか…』
いいから、黙らっしゃい!
『それをサラの首に付けて、裸で野外をお散歩…ああ、考えただけでも興奮する』
うぎゃー! うすうす感じてたけど、我が家に変態が増えた!
『いだいいだいだい!!! だから、真正の…変態だと…言った…いででで!』
お前も大概変態だぞ、サラ。お仕置き効いてないんじゃね?
『その様ですね…最強のお仕置きを局長に進言しておきましょう』
『(%##89-うghvくぁw3ぉp&$&r0え\#$('24-3^jkhg454^bycbyqw:』
あ、サラがとうとう壊れた。
『元から壊れてますから、気にする必要はありません』
…………あんた、マジで鬼やな。
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