第48話  イメージ大事!

 よし、大分イメージが固まってきたぞ。

 今回はガチャ玉と魔法の合わせ技で、一気にやっちゃうぞ! 


 まず俺の領地は湖を中心とした街にする。

 そして湖に浮かぶ小島に道を通して……は面倒だな、地続きにしよう。

 そこに俺の居城を建設しよう。

 写真でしか見た事ないけど、フランスのモン・サン=ミシェルはどうかな?

 いやまてよ、勝手に城って造ってもいいんだろうか?

 あれ? そう言えば、モン・サン=ミシェルは修道院だった気が……。

 ん~やっぱカリオ〇トロの城の方がいいか。

 あれの小さいので十分だな。

 屋敷として見栄えが良い程度の大きさになればいい。

 まあ、後で父さんと国に確認すればいいか。

 

 湖は美しい山々に囲まれたのにして、琵琶湖みたいに遊泳区域も作ろう。

 当然ながら将来を見据え、湖を含めた広大な土地を長く頑丈な壁で囲う。

 安全な環境で泳いでもらわないとね。

 湖畔に広がる城下街には上下水道を完備する。

 父さんの街は拡大に次ぐ拡大のせいで、その辺が大変だった。

 山の麓なんだから、きっと地下水源もあるはずだ。

 まずは井戸を各所に設置して、ポンプを設置だな。

 この世界、実はガチャポンプに似た物が魔道具であった。

 ここは経済を回すためにも、大量購入してやろう!

 そして街の下水だが、湖を汚さないための下水処理施設が必須。

 これはファンタジー物の定番で対処可能だ。

 この世界でまだ見た事ないけど、多分なんとかなるだろう。

 

 そして観光地の目玉は、温泉リゾート!

 ふっふっふ……モデルは、ナガ〇マスパーラ〇ドだ!

 温泉、遊具、観光、演劇、買い物、……全てがここに集約されるのだ!

 朝から晩まで家族で遊べる最強の温泉リゾート!

 まあ絶叫マシンは止めよう……俺が苦手だから。

 だが、これで大量の雇用も生み出せる!


 もちろんそれだけで済まさない!

 ここには、カジノと風俗を含めた大人のエリアも造る!

 隣の父さんの領地は、冒険者が集うダンジョンの街。

 当然ながら懐の温かい男も多いはず! 

 もちろん、きっちりとリゾート施設は壁で囲う。

 エリアもしっかり区分けしなきゃな。

 子供が風俗エリアに行ったら大変だ。

 そしてこのリゾート施設内に宿泊施設を造らないのがミソ!

 宿泊施設はリゾート施設の外に造ろう。

 これで入場料が毎日取れる!ぐふふふふ。

 そうだ! 年間パスポートも必要かもな~。


 営業は10時~22時の健全営業で、従業員は良く働き良く休む。

 高待遇で福利厚生もしっかり行う! 誰もが働きたくなる、超優良企業にしよう!

 そうそう、社員はキャストさんと呼ぼう! 某ねずみの夢の国みたいに。 

 さらに、エルフさん、ドワーフさん、人魚さんにご登場いただく!

 エルフさんには、この街の警備員として働いてもらいたい。

 あの屈強でマッチョなエルフさんなら、多少のもめ事も大丈夫だろう。

 ドワーフさんには、お土産物の製作や各施設の維持管理・修繕だな。

 人魚さんには、湖の遊泳区域でライフセイバーしてもらおう。

 ……ついでに婚活も出来るだろうし。

 もしかしたら、風俗エリアへの就職希望するかも・・繁殖とか言ってからな。

 ま……まあ、それは希望を聞きつつまた考えるとするか。

 もちろんだが、お仕事の斡旋は全て希望制だぞ?無理やりは良くない!

 

 あと各村々と海をこの湖とこっそりと繋げる定期便を出そう。

 各種族しか定期便を使えない様にすれば、彼らの村も荒れる事もないだろう。

 これは、荒れ地でも動ける乗り物……猫〇ス?

 色んな意味(主に著作権)で危険な気もするけど、似た物を考えよう。

 人魚さんのいる海まで繋げれるなら、魚介類も運びたい。

 忘れてはいけないのが、ドワーフさんとの約束。

 村を護るためにも村をシールドでカバーしないとね。 


 そうだ、福利厚生を手厚くするなら病院も必要だよな。

 治療魔法が使える人をヘッドハンティングしたいんだが、そもそも魔法を使える人がすごく貴重だ。

 実は父さんの領地には、2人いる。

 俺や妹の出産時に立ち会い取り上げてくれた産婆さんと助産師さんだ。

 彼女達は、いつもは治療院を営んでいる。

 昔、父さんが戦争の時に知り合ったらしくて、領地を賜った時に王都から一緒に来てくれたそうだ。

 よくこんな田舎に来たもんだと思ってたら、王都の様な喧騒が苦手だとか。

 どっちか1人来てくれないかなあ……最新鋭の病院を造ってあげるから。

 本当は3人ほど欲しい……だめなら考えなきゃな。

 医療用ホムンクルスみたいな感じのを創ってもいいんだけどね。

 ところで治療魔法って何属性なんだ? ずっと聞きそびれてたな。

 今度会ったら、産婆さんに聞いてみよう。

 誰もが治療を格安で受けることが出来て、誰もが楽しく働けて、誰もが笑顔になる領地を目指すんだ。

 俺はこの領地をブラックな領地になんて絶対にしないぞ!

 

 よーしよーし! だんだんイメージ湧いて来たぞ!

 今回は魔法で出来そうなものも多くあるから、きっちり分けとかないとね。


 ガチャ玉で創る物は……っと、

 ①湖の水の浄化装置

 ②俺の城(大きさは要確認、秘密のギミック付き)

 ③この木何の木気になる木型シールド発生装置

 (エルフ、ドワーフの村用、希望があれば人魚さんも)

 ④猫バ〇っぽい自動運転の公共交通機関(著作権を考慮する事)

 ⑤忘れてはならない、下水浄化装置(この世界にあれば創らない)

 ⑥最新鋭の医療設備(ホムンクルスとかまずいかも)

  

 ふむ……こんなもんかな。

 ③までは確定として、④、⑤、⑥は一旦保留。

  この世界の物で代替出来るものがあれば、それを使用する。


 魔法で造るのは、

  

 ①リゾートと街のための土地(森をガンガン切り拓こう)

 ②湖とリゾート地、街を含めた長大な城壁(万里の長城をモデルにしよう)

 ③井戸と温泉の掘削(これは精霊さんと相談して水源とか探そう)

 ④上下水道、道などの各種インフラ(開拓と同時に出来るね)

 ⑤父さんの領地と繋げるために。山にトンネルを通す!

  (いちいち山越えなんてしてられるか!)

 ⑥そして今回の目玉の湖!(形状と水源と場所は地図による)

 ⑦各種施設のための建造物(まあインフラ整備のあとかな)


 事前準備として、父さんに俺の領地と領主邸の大きさの確認。

 父さんと俺の領地を繋ぐトンネル開通の許可。

 これでいいかな。


 まさか内政チートビッグバンではなく、一から好きにビッグバンになるとは思いもよらなかった。

 だがなんとなく転生物でやりたい放題する主人公の気持ちがわかってきたぞ!

 考えてるだけで、めっちゃ楽しい!


「良いと思います!」

「だろ! これは俺の理想の……ん?」

「どうされましたか?」

「サラ、なんで横で寝てるん?」

「部屋に入ったからですが、何か?」

「あれ~? クイーン、何で刺さなかったの?」

 え? 窓から入ってきたから?

 俺が扉から入ってきたら刺せって言ったから?

「おま! ここ2階だぞ!」

「来〇三姉妹の三女でも、このぐらい軽いです」

「だったらオレンジ色のレオタード着てこい! って……いかん、またミルシェちゃんが……」

「そんな馬鹿な~超能力者じゃあるまいし~」

 コンコンコン……

「トールヴァルドさま、洗濯ものをお持ちしました。入ってもよろしいでしょうか?」

「「…………」」


 もちろんベッドから必死で蹴りだしました。

 ミルシェちゃん、絶対に超能力者だよな!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る