問題(語り:タニア)

術者に向けて出発することに誰も異議は無いが、ひとつ、問題があった。

タニアを連れて行くかどうかだ。


術者はタニアを害そうとしているので、タニアを連れて行くのは明らかに危険だ。

しかしタニアを置いて行くと、タニアが襲われたときに守れない。

守りについては、冒険者に依頼することも出来るが…。


タニア「出来れば、わたしは連れていって欲しいです…。相手に会えるのなら、どうしてこんな事をするのか、わたしは聞いてみたいです…!」

ミシア「ダメだよ、タニア!絶対危ないし!知りたいことがあるなら、ボクが聞いてきてあげるから」

タニア「お姉さま、原因はわたしですから。わたしが行かずにただ待ってるだけなんて、おかしいです…!」

ミシア「別にタニアが悪いってわけじゃないんだし…」

タニア「お姉さま!」

ミシア「…仕方ないなぁ…。うん、分かった。行こう!何があってもボクが守ってあげるし!」

ミシアはちょっと悩んだが、タニアの好きなようにさせてあげた方が良いと思い、即決した。


ケニー「ええ…?!でもどう考えても危険ですよ」

ルディア「でも、タニアちゃんがそこまで言うなら…」

アーキル「ああ、ミシアだけでなく、オレたち全員で守ってやりゃあいいだろ?」

コノハ「そうね。守りなら、ケニーの防壁魔法の出番でしょ?」

ケニー「呪いに防壁魔法が効くとは思えませんが…」

ケニーは諦めたように頭を振った。


ミシア「決まりだね!…さあ、行くぞ!」

ミシアは探知器に映る方角に向かって拳を突きつけた。

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