捕捉(語り:ペペ)
ペペがアイデアを実現するまでの間、アーキル達は引き続き白い鳥の探索を続けていた。
白い鳥はやはり跳ねる亀亭を見張っているらしく、それが分かってしまえば、姿を見つけるのは比較的容易だった。しかし結局、捕まえることまでは出来なかった。
そして、ペペがアイデアがあると言ってから2日後の夜、ペペは跳ねる亀亭を再び訪れた。
自信満々に、作ってきた装置を披露する。
ペペ「見て下さい!」
ミシア達「おお~?」
手の平に乗るサイズの装置だ。以前の測定器と同様に丸い円盤が2つ繋がった雪だるまの形をしているが、数値を表示するメーターは付いてない。上側の円盤のほぼ一面を丸いガラスが覆っている。
ケニー「これは?」
ペペ「白い鳥
ケニー「それはすごい!」
ペペ「私は、探し物屋という商売柄、魔力のパターンを感知するのが得意なのです。あの白い鳥の魔力パターンは覚えたので、それを表示するようにしたのがこれです。…円盤を水平に保った状態にしておいて下さいね。それで、下の円盤のボタンを押すと起動します」
ケニーは言われた通りに探知機を起動させた。
上側の円盤に、ひとつの点と、その点から伸びる線が映った。
ペペ「中央がこの探知機の場所です。で、その点が白い鳥の居場所で、線が魔力の糸。その線の方角に行けば、糸のもうひとつの端に辿り着けるはずです」
アーキル「すげーじゃねーか!」
ミシア「うん、すごい!」
コノハ「これなら、白い鳥を捕まえなくても、術者を見つけられそうね!」
ルディア「なら、明日の朝、さっそく出発ですね!」
ペペ「私は仕事があるので、一緒には行けませんが…」
ケニー「いえ、この探知器があれば充分です。ありがとうございました!」
ペペは鼻高々、上機嫌で帰っていった。
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