第3話

 12月25日。クリスマス。イエス・キリストの誕生日だが命日だがどっちかは忘れたが、日本ではなんか恋人達がウハウハする聖なる夜。又の名を性なる夜とも言う。


 なんかどっかで見たけど日本で一番アンアンキシムサウンドをする人が多い日なんだよな。そりゃあ性なる夜とか言われるわ。


 誰だよ考えたやつ。


 とまぁ世間では多分外でこれみよがしにイチャついてるカップルがいると思うが、俺達はそんな事しない。


 なぜなら、スティックヒューマン・オンラインクリスマスイベント攻略で忙しいからである。


 父さんたちから「これでリアちゃんと楽しんで来なさい」って二万円貰ったけど、ぶっちゃけ今日そもそも外に出る気がなかった俺たち。その二万円は後で父さんの財布にこっそり閉まっておくとして、今日も今日とてサンダリアン迷宮に潜っている。


 俺とメリィちゃんのレベルは200。1回だけサンダリアン迷宮に二人で挑んだが、なんか凄いをわちゃわちゃしてるし、サンダの落し物は30個しか集まらなかったしという事で仕方なく野良二人とランダムマッチングしたプレイヤーといっている。


 二人増えたら効率やらなんやらが非常に良くなり、大体50個くらい。プレイヤーガチャ運次第では70近くまでいけるため、頑張っている。


 理由は、このダンジョン限定盾装備、『雪化粧の大盾』のためである。


 メリィちゃんが前日にて、これ欲しいこれ欲しい!と目をキラキラさせ、しっぽをブンブン振り回させながらスマホに移る盾を指さしながら力説していた。


 勿論、報酬は明日メリィちゃんのことを1日好きにできる券である。さーて、何してやろっかなぁ……。


 ちなみに、あれからサンダのことは発見出来ていない。昨日はシルバさんが確か発見してたっけ。在原も新しい装備がゲット出来たって喜んでたな。


 ちなみにだが、在原は彼女にこのゲームのこと薦めたらどハマりしたらしく、先日始めたばかりと言うのにレベルは70代。物凄い成長スピードである。


 ちなみに、在原は彼女さんとゲーム内で結婚しているらしく、このダンジョンに潜っているのも彼女のために強い武器を貢ぎたいかららしい。


 かっこいいけど貢ぐって………。


 まぁこの前に綺麗な海をバックにしたツーショット写真が送られてきたから関係事態は良好だろう。


 そして幽玄さん達鬼島組の愉快なヤーさん達。なんかこの前ポスト見たら婚姻届入ってたんですけど。しかもなんか判子付きのやつ。


 伝言として『借金チャラの代わりに押させた。これで何時でも結婚できるな!結婚式には呼べよ!』というありがたい(?)お言葉を頂いた。


 その後の俺たちの顔は常に真っ赤だった。


「………ふぅ」


 パソコン画面にTime Up!の文字が表示されると同時に一息つく。今回のプレイヤーガチャ運少々悪かったため、中々苦戦させられたな。


 だって三人のメイン武器盾っておかしいじゃん。仕方なくメリィちゃんがユニークアイテム使ってたけど、それでも効率は非常に悪かった。


「………でないなぁ……」


 メリィちゃんが残念そうに呟く。まぁ俺もノアの方舟の時に、夏休み期間中全部使って潜って、ノアの宝剣を手に入れたのは夏休み最終日だった。ちなみに確率は0.5パーセントである。どこぞの英霊召喚ゲームの最高レアよりも確率が低い。


「……ちょっと休憩しよっか。もう5時間もぶっ続けでやってるし」


 現在時刻は6時を過ぎようとしている。昼飯食べて1時からぶっ通しでやっているため、中々疲労が凄い。


「そうだね………んんっ!」


 メリィちゃんが両手を上げてから伸びをする。その時にどことは言いませんが豊かなモノがぷるんと揺れてーーーーーコホンコホン。


「……今日の夜出前取ろっか。メリィちゃん何がいい?」


「んー?」


 椅子を移動させて座っている俺の膝に頭を置くメリィちゃん。サラサラの綺麗な銀髪を撫でる。


「んっ………なんでもいーよ。みぃくんの好きな物で」


「……じゃあドレミピザにしよっか。ごめん父さん、ちょっと2000円くらい使うね」


 返すお金が2万から少々減ったが、まぁいいでしょう。


「………あ、すいません。出前大丈夫ですかーーーーー」






「ご利用ありがとうございましたー!」


 ドレミピザの配達員さんにお金を渡して、いい匂いを発生させるピザにヨダレが自然と垂れてくる。


「わぁ……いい匂い、お腹すいたよぉ」


 コタツにぐでーんとまるでぐで○まのようにだらしないメリィちゃん。だがそれもいい。


 ピザをテーブルにおいて、コタツに入ると、メリィちゃんがコタツに潜り、俺の横から顔を出した。


「移動するの?」


「うん、みぃくんに食べさせてあげる」


 と、言いながら箱をオープン。ベーコンたっぷりのピザが姿を表した。


 既に綺麗に八等分に切り分けられたピザを1つ手に取りーーーー口に含んだ。


「んー!おいしいー!!」


 チーズがトロリとピザとメリィちゃんの口の間に橋を形成した。やべ、すげぇ美味そう。


 早速俺も1つ、と思って手を伸ばすが、メリィちゃんの手に遮られた。なんだ?と思いながらメリィちゃんの方向を見ると、ピザの端っこを咥えたメリィちゃんが可愛らしく目を閉じながらキス待ちの状態でいた。


 ………ん?これ何事?


 とりあえずさきっちょを口に含む。んむ、素晴らしく美味である。


 もぐもぐとたべ進んでいると、メリィちゃんもハムハムとピザを食べていく。


 ………なるほど?ポッキーゲームならぬピザゲームか……そっちやりにくいでしょうに……。


 その後、ピザ食べながらイチャイチャしてたら一時間かかった。





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こえよめは書籍化を目指して執筆しております。


ぶっちゃげこの内容大丈夫なのかなーとか思いながら書いてますが、多分大丈夫だと思います!


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