第4話
金曜日。今日は新コンテンツである『集結せし英雄』の新情報が発表される日。いつも通り、教室にてスマホを持って待機している俺と在原はそわそわしまくっていた。
最早、既に平日はやることが無い限りプレイヤーホームでグダグダとメリィちゃんと話す時間だけになってしまい、レベル上げが進まない。明鏡のハナミさんはこの前190になったらしい。ほえー、もうすぐレベルキャップやー。
俺とメリィちゃんのレベルは170。いつの間にか、差がめちゃくちゃ出てしまった。
「お、情報が出たぞ」
お、キタキタ………ん?DM?
何やらDMの通知が来たので、まぁ一旦無視。新情報の方が大事だ。
ぺいっ、と通知をスライドさせて後回し。さて、情報情報っ………と?おお?
おおお?
「……予想的中」
「……だな」
新情報はやはり新コンテンツであるギルド、ギルド戦の実装だった。
しかも、更にギルド戦にて重要となる新たなるマップである『新大陸』の実装、新たなアイテムの追加、モンスターなど、第六弾は超大型アップデートとなっていた。
実装日は8月になった瞬間に全プレイヤーが遊べる親切設計。適正レベルも30からと初心者にも優しくなっている。
そして、多分誰もが目を奪われた『新ユニークアイテムの追加』である。俺たち
しかも、新たに6個のユニークアイテムである。入手方法は謎だが、さぞかしスティックゲーマーの心を熱くさせただろう。スレでは既に考察が始まっていた。
まぁ多分『限定ダンジョン』か『新コンテンツのギルド戦』で手に入るのかなとは思っている。
そして1番下に書かれていた、『スティックヒューマン・オンライン』の公式イベントがさ○たまスーパーアリーナで開催決定との事………ん?
「「ナニィィィ!?」」
俺と在原の同時が声を上げて席を立った。いつも通り、クラス中から変な目をーーー向けられることは無かった。
実は既にこうなることは予測されていたので、空き教室に移動していた俺ら。学習しているのである。
スティックヒューマン・オンラインが始まって初の公式イベント。しかも、何やら特別ゲストまで来るらしいので、ものすごく楽しみなんですけど!?
ゲストの情報は、来週の金曜日。そして公式イベントは7月30と31の二日間をかけて行うらしい。
これは…………行くしかない!
チケット発売は再来週から。ま、まずはチケットを買えるように予約して、番号貰って、その番号に当選してないといけない……ふえぇ、当たらなかったら家でニ○ニコ動画の生放送だよぉ……。
メールアドレスとゲーム名を入れて公式におくる。神頼みじゃあ!
バンッ、パンッ、と二回手を叩いてスマホに向かってお辞儀。なんと在原も同じことをしていた。ならばきっとメリィちゃんも同じことしてる。
「……あ、そういえばお前、コンビの件どうなってるよ」
「あ?………あぁ……」
そう、こいつ。俺とメリィちゃんがオフ会デートしたのが羨ましすぎて『俺もコンビ見つけるっ!』と意気込んでいたのだが………一体どうなったのだろうか。
「……そーいえば、そんなこと言った気がする……なんだかんだ俺、ずっとここ最近師匠……シルバさんとコンビ組んでるから」
「へー、良かったじゃん。レベル不足のお前にはすげぇ効率いいレベル上げじゃん」
「……それ、シルバさんも言ってたけど」
「……まじ?」
どうやら『弟子よ!君はまだレベルが足りない!』と急にメッセ送られて半ば強制的にクエストに連れていかれたらしい。
「でもよかったな。シルバさんのおかげで150越したんだろ?
「何故だろうなぁ、あんまり嬉しくないのは……」
はぁ、と在原がため息を着く。すると、俺のスマホが通話を知らせる音が響く。名前を見ると、メリィちゃんからだった。
直ぐに通話ボタンを押してから耳に押付けた。
「もしもし、どうしたのメリィちゃーーーー」
「みぃくん!?DM見た!?」
「ーーん……DM?」
あぁ、そういえば来てたなと思い出し、一旦スピーカーモードにしてから耳から離してツイッテーを開く。
すると、右下にはしっかりとメールのアイコンに1とあるので、そこをタップして差出人を見る。
「……………え?」
驚きのあまり、声が出てしまう。
なぜなら、差出人が『【公式】スティックヒューマン・オンライン』となっていたからだ。
恐る恐る指を触れる。
なんだ?もしかして何か俺のキャラにあったのか?BANとか?
不安感がグルグルと俺の頭をめぐり、変や汗が流れてくる。
ロードが終わり、そこに映し出された文面はーーーー
「………………なにぃぃぃぃぃぃぃ!?」
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