声も知ってるお嫁さん

プロローグ

「あの……初めまして……」


 俺は、多分幻想を抱いていたのだと思う。


 オンラインゲームをやる奴に美人はいない。それがこの世の摂理だろ?個人的な偏見だけど、美少女ってのはオタクを蔑み、イケメンに媚びへつらうやつだと勝手に俺は思っている。


 実際クラスのやつとかそうだし?実体験による偏見だから理由はあるのよちゃんと。大した理由もなく「アニメキモイ~」とか流れで言ってる奴らとは全然違うのですよ。見てからいえクソが。


 失敬。若干作者の本音が出てしまったが、本題に戻ろうと思う。


 5月。皆さんは何が一番最初に思い浮かぶだろうか。そう、『ゴールデンウィーク』。略してGWと呼ばれる長期休暇だ。


 今年は奇跡的になんと10連休とか訳が分からない数字になり、学校からも嬉しくもない課題を貰って意気揚々と休みを満喫している皆さん。


 俺、メリィちゃんとオフ会することになりました。


「メリィこと、潮目しおめリアっていいます。よろしくお願いしますね、旦那様!」


 オンラインゲームをやるやつに、美人はいない。俺は今、この身を以って、この幻想が打ち砕かれた。


 肩にかかる位の長さの銀髪。日本人ではなかなか見られない綺麗な碧眼。


 そう、メリィちゃんめちゃくちゃ美人ハーフだったのだーーーーーーー!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る