第11話 映画『トント!』メインキャスト2人のポスター画像が公開

●『トント!~テレビンユを作った?男~』が映画化

名作ドラマとしてのイメージが強いあの作品が、今度は映画として制作されることが分かった。


テレビン・トントとフルスクリーン・タイムは、映画『トント!~テレビンユを作った?男~』を製作することを発表した。


監督は映画『この城を作るのは誰だ』やドラマ『政府の子どもたち』のミミコミッチ監督と、ミュージカル『トント!』の演出家・コローニレオナルド氏が共同で務める。


●トットー・トントの生涯とウソ 知られざる友情を描く

コローニ監督によると、映画版『トント!』のテーマは「トットー・トントの栄光と嘘」である。トットー・トントの華々しい生涯と、その陰に隠されていた真実を描いていくという。


●トットー・トントはスーパーマンではない

派手好きで数々の事業で成功を収めた大富豪として知られるトットー・トントだが、映画では彼の知られざる一面に焦点を当てる。


実は彼は「極度の飽き性」で、「一つの事に集中できない」のが生涯の悩みだった。


「そんな彼がどうしてテレビンユという世紀の発明を成し遂げられたのか?実は彼の功績は半分以上ウソだったのでは?」という視点から、映画は制作される予定だ。


●ドラマ版では描かれなかった真実 陰の男の存在と友情

ミミコミッチ監督は「今回の映画はドラマ版ではなく、ミュージカル版に強く影響を受けている」とコメントしている。


当初映画版『トント!』は、ドラマ畑で若手時代を過ごしたミミコミッチ監督の単独監督作品になるはずだった。しかし、「ドラマの焼き直しでは意味がない」と考えた同氏によって、ミュージカル版の演出家であるコローニ監督が迎えられた。


『トント!』のドラマ版とミュージカル版の内容の違いは、演劇好きには良く知られている。ドラマ版ではテレビンユを作り、世界初のテレビン局を作り上げたトントを英雄のように描いている。


しかし、ミュージカル版ではトントが生涯で3度も妻を変えている、いくつもの事業を途中で放り出している、といった放蕩ぶりが強調されている。


また、テレビンユを作った人物はトントではなく、友人の楽師の青年となっている。


両監督は映画制作にあたって事実を再調査し、より真実に近い物語を映画化することとした。


●映像化は3度目 映画はドラマを超えられるか?

事実を正確に描くことを重視している映画版『トント!』だが、原作の映像化は3度目。名作ドラマとして人気のある前作を超えられるのかが注目されている。


ドラマ版のファンからは「トント!はドラマ版が決定版。これ以上の焼き直しは不要」といった声が聞かれる。


一方で、ミュージカル版の映像化というポイントに注目するファンも多い。


映画評論家のハム・サンド氏は個人紙上で「トント!の映画はここ数年で一番楽しみな作品。良くても悪くても、私にとって最高の娯楽になりそう。」とコメントしている。


●メインキャストはマック・シナグとあの天才子役


注目のキャスト陣は、メインキャストの2人のみ決定している状態だ。


主演は人気俳優のマック・シナグ。主役のトットー・トントを演じる。


もう一人の主役は、モノー。トントの親友で、実はテレビンユを発明した楽師である。モノーを演じるのは、カサイ・ヒノシタ。


ドラマ「政府の子どもたち」で最年少キャストだった天才子役が、久しぶりに大作に帰ってきた。


マック・シナグ(32)

魔境大陸出身。ドラマ『ウルフガン』でデビューし、その後映画を中心に活躍。代表作は『ギリギリ坂と高速ターン』『秘密の王子サマ』など。


カサイ・ヒノシタ(20)

東部海域出身。幼少期から演劇船の子役として活躍し、ドラマ『政府の子どもたち』で世界的なスターとなる。15歳で芸能界を引退したが、職業学校を卒業した昨年度から芸能活動を再開。本作が映像作品での復帰1作目となる。


●主演2人は「テレビンと関係ないからこそできる作品に」と意欲

メインキャストの2人はポスター撮影の後に記者会見し、意気込みを語った。


シナグ氏は「ミミコミッチ監督は新人時代にチョイ役でずっと出演させてくれた恩人。監督への恩返しになれば」とミミコミッチ監督との絆を語った。


カサイ氏は「モノーの人物像は自分と重なることが多く、共感できる。トントよりモノーが好きと言ってもらえるように頑張りたい」と、久々の演技への意気込みを見せた。


テレビンドラマ版との比較について質問された時には、シナグ氏は「正直主演の2人は今、テレビン業界にあまり縁がない。そういう二人だからこそ、自由な表現ができる部分もある。」と語った。


カサイ氏は「まずは良い映画ができれば。テレビンの人におこられたら、整備士やります。」と、自身の職業学校を踏まえたジョークで場を和ませた。


エンターテインメント部門記者 ニカイドウ・シルベ 

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