第3話 ドラマ神庭記制作「問題ない、歓迎」と始祖神

●『神庭記』初ドラマ化が決定

5999年12月、テレビンユ系メディア各社が合同プロジェクトを発表した。


始祖神降迎を記念して、ドラマ版『神庭記』を制作するとのことだ。


歴代最大規模の予算を費やした記念大作ドラマとなり、6002年の公開が予定されている。


●神庭記とは

『神庭記』は世界最古の人筆記録として知られる。


始祖神の降誕、人類との出会い、自然七神の誕生、昼夜戦争、人神戦争、始祖神の最初の死、が記録されている。


近年ただの伝承ではなく、大部分が事実に基づいていることが判明した。


●ドラマ制作には賛否 始祖神がコメント

期待の声が大きい一方で、始祖神の死を扱うドラマを始祖神の降臨中に放送することには賛否が分かれている。


しかし先月撮影されたドキュメンタリー番組内で、ドラマ版『神庭記』についての始祖神の御心が明かされた。


●ドキュメンタリー番組で主演女優ミヤギと対談

ドラマ版『神庭記』の主演女優に決定しているミヤギリョウコが、神庭記の舞台となった島を旅するドキュメンタリー番組が収録された。


同番組になんと始祖神が出演。旅の終わりにサプライズで登場された始祖神は、ミヤギと対談した。


対談の中で始祖神は、「神庭記は私の大切な友人が書いた書物です。時を経ても、彼女の書いたものが大切にされている。それはとてもうれしい事。」と語った。


ドラマ版『神庭記』を始祖神が楽しみにされている事と、神庭記の作者が女性であったことが明かされた。


●ミヤギリョウコ「先祖は潜伏始祖神教徒だった」告白

歴史的な発見もあった貴重な対談だが、ミヤギも知られざる事実を告白している。


ミヤギは北側諸国の出身だが、実は先祖代々つづく始祖神教徒であった。


北側諸国は中央政府が発足して以降、世襲制の宗教を禁止していた。


そのため、ミヤギの家系は潜伏始祖神教徒として信仰を守ってきたという。


ミヤギは「ドラマで『神庭記』をやると発表された時に、昼神様は絶対私がやりたいと思って。でも、いざ決まってみると、(始祖神教徒であることを)隠して生きてきたことにすごく罪悪感がありました。」と涙ながらに告白した。


●始祖神がミヤギの手を取る一幕もあった。


始祖神の映像はテレビントントで放送

このドキュメンタリー番組は、テレビントントで8月に放送される予定である。


ドラマ『神庭記』は撮影期間に入っており、6002年の年末スペシャルドラマとして全世界での放送が予定されている。


エンターテインメント部記者 ニカイドウ・シルベ

神庭暦6000年5月

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