ノーマルエンド



 「おいっ、しっかりしろ!」


 声が聞こえてきます。

 誰かの声が。


 私は目を開けました。

 すると、そこに女の人がいました。


 私は、どこかに倒れていたようです。

 どうしてこんな所に倒れていたのでしょう。


 そうだ。

 ――はどこにいっちゃたんだろう。


 えっ?

 ――って、誰だったっけ。

 思い出せない。


「大丈夫か?」


 私は、助けてくれた人に頷く事もできませんでした。


 なぜなら、私は大切な誰かを忘れてしまったばかりではなく、これまでの事も全部思い出せなくなってしまっていたからです。


 かろうじて分かるのは、私の名前だけ。


 私は、シェフィ。


 ただのシェフィ、だったはず。


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トワイライト シェフィの日記 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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