閑話 別れは新たな出会いのスタートライン

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※読者の皆様及び当企画参加者の各位へ

この話はあんかけ視点での「めんそーれ!りうきう」

及び「りうきうで、『さよなら』なんて」の続きになります

まだ上記の2話をご覧でない方はそちらを先にご覧ください

尚、この回を持ってあんかけは当企画から脱退します

ご了承下さい


それでは本編、どうぞっ!


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継月とフルルはシロナガスファミリーと別れ、海岸近くの道を歩いていた


継「ところで何から食べにいく?」


フ「えっとね~」


?「おーい!!」


継 フ「「ん(ほぇ)っ?」」


すると後ろからこちらを呼びながら激走、疾走、

大爆走と言わんばかりに猛スピードで走ってくる影があった

水色のTシャツに短パンのランナーウェア

それにあの特徴的な髪型と前髪の星模様

あんかけちゃんと一緒に行動してる筈のロードランナーだ


ロードランナーは二人に追い付くとキキーッ!とかかとをブレーキ代わりに止まる


継「ロードランナーじゃんか、どうした?」


フ「あれ?あんかけは一緒じゃないの?」


ロ「そのあんかけを継月に説得して欲しくて急いで来たんだよ!兎に角来てくれ!」


継「ちょっとまてロードランナー…。とりあえず一旦落ち着いtええええええええ!!!」


ロードランナーは継月の腕を掴むと継月の制止も聞かず、あんかけの所へと戻っていった


フ「あわわわ…二人ともまってぇ~!」


フルルは自身の空腹も忘れ、二人の後を追うのだった…


(「の」のカットイン)


ロ「おーい!あんかけー!」


あ「あっ…」


ロードランナーと継月はあんかけの元へと着いた

道順的にあんかけも継月の後を追うところだったようだ


ロ「継月…連れてきたぞ!」


あ「あぁ、急に走り出したと思ったらそういうことだったんだ…」


二人が止まったことで後から追ってきたフルルも追い付いた


ロ「さぁ継月!早くあんかけを説得してくれ!」


継「ちょっと…まって…流石に息…整えさせて…」


ロ「あっ…なんかごめん…」


少しして継月とフルルは呼吸が落ち着いたので、

本題に入る


「それでロードランナー、あんかけちゃんを説得してくれってどういうこと?」


ロ「それが…あんかけのやつ急にこの旅企画を抜けたいって言い出して。それで」


あ「まってローラちゃん、そこからは私が話すから。

…継月さん、実は…」


あんかけは旅企画をここで抜けたいこととその理由、そして今後どうしていきたいかをすべて包み隠さず話した


継「…そっか…それが、今の君の本心なんだね」


あ「はい…」


ロ「なっ?継月だってまだあんかけと一緒に旅したいって思うだろ?だからさ!」


継「…いや。いいんじゃないかな、それで」


ロ「…えっ…?」


継「いやぁそっかぁ…いつか来るだろうとは思ってはいたけど…」


フ「継ちゃんはこうなることが分かってたの?」


継「前々からそんなことは言ってたのは知ってたし、

活動の拠点を移したりしてたからさ。何となくな」


ロ「継月は本当にそれでいいのかよ…?」


継「本音を言うと…ロードランナーと気持ちは一緒さ。けど彼女自身が選んだ未来みちだ。それを無理に引き止めたり、まして邪魔する権利は誰にもないさ。それが明らかに間違ってるから止めたり、アドバイスをするとかってなら話は別だけどな。それに、博士も言ってたんだ『慣れないちほーでの暮らしは寿命を縮めるだけ』って。ジャパリパークここに居て辛くなるなら…

1度離れた方が、彼女の為だ」


ロ「…継月…」


継「だからさ、せめて最後くらい笑顔でお別れしようよ。なっ」


フルルに視線を向けアイコンタクトをするとフルルがうなずいた


「だから…せめて俺は。

あんかけちゃんが新たな生活でスマイルになれるように!精一杯の声援を伝エール!」


継 フ「「はい!ライトじゃぁ~ないとっ!!」」


あ ロ「「へっ?」」


フ「今のはね、スマイルと生活という意味の住まい

それと声援って意味のエールと伝えるのえるを掛けた

ダブルジョークだよ」


継「だからフルル、ギャグの説明すんなって」


あ「…プッ、あはっ」


ロ「はっ、ははっ」


しんみりとした空気も、継月のギャグでどこへやら吹っ飛んでいったようだ


「なぁ、じゃあせめて最後にこの四人でどっかで軽く食べないか?」


継「いや…多分ここでまた思い出を作るとあんかけちゃんがそれを思い出して辛くなるかもしれない。

すぐに元の世界に送り返すよ。ちょっと待ってて」


俺はスタッフ用の無線でミライさんへあんかけちゃんが急に体調を崩したので、大事を取ってこの旅行から抜ける旨と今から自分が送り返す事を伝えた

ミライさんには前日にあんかけちゃんが自分と同じく平行世界から来た存在である事を伝えてあったからか、深く追及はせずに二つ返事で了承してくれた


「今ミライさんから了解を貰った。他のみんなには俺とミライさんから伝えておくし、これで後腐れなく帰れるよ」


あ「ありがとうございます」


フ「帰りはあんかけのジャパリパークを経由するの?」


継「いや、つい最近俺達の世界を経由してでも行けることが分かったんだ。そのルートでいく」


継月はおまもりを使い、ゲートを開く


「じゃああんかけちゃん、行こっか」


あ「はい…」


あとはこのゲートをくぐり、継月の世界から彼女の世界へと戻るだけだ


「っ…」


しかし、彼女は足が思うように進まなかった

自分では割り切ったつもりでも心の何処かではまだ

後ろ髪を引かれる思いが残っていたからだ


ロ「…おいあんかけ、どうした、ビビってんのか?」


あ「っ!」


あんかけがハッとし、声のした方を振り向く


ロ「帰るの止めるんなら…今のうちだぜぇ…?」


ロードランナーはいつもの調子で挑発をかました

が、声は震え、目尻には涙を浮かべていた

きっと、彼女なりのせめてもの後押しなのだろう


あんかけはぎゅっと拳を握った


あ「…うん、そうだね。ありがとう、ローラちゃん」


ロ「ー!」


あ「…また会おうね」


ロ「お、おう!またなっ!!」


あんかけがゲートをくぐり、継月もくぐるとゲートは消えた


「…なぁ…フルル…?」


フ「んー?」


ロ「良かったんだよな…?これで…」


フ「うん」


ロ「もう…泣いてもいいかな…?」


フ「…うん、うん。よく頑張ったね、ロードランナー」


ロ「…あぁっ…!」


堪えていた涙を嗚咽を漏らして泣き出したロードランナー

そんな彼女の頭を、フルルは何も言わず…ただ優しく撫で続けた…

リウキウの潮風はそんな二人を優しく包むように吹き抜けていったのだった…








場所は移りあんかけの世界

あんかけの自宅のある住宅街


あ「じゃあ、継月さん。今日はありがとうございました」


継「あぁ」


あ「それじゃあ、私はこれで…」


継「うん。さよなら、あんかけちゃん」


あんかけは踵を返し、自宅に向かおうとする


「あぁそうだ、ひとつ言い忘れてた」


あ「…?はい、なんでしょうか」


そんなあんかけを継月が一度呼び止める


継「俺、よく『またな』って言ってるの、あれ何でか分かる?」


あ「うーん?いえ、全く」


継「…これは昔読んだ漫画の話なんだけど、

『またな』を分けて『また』と『な』。そして、

またを漢字の『又』に、なをカタカナの『ナ』にして組み合わせると、『友』って字になるんだって」


あ「へぇ…そうなんですね」


継「これからの君の活動、応援してるからさ。

いつかまた会えるといいね」


あ「はい、そうですね」


継月はあんかけに背を向け、ゲートを開くと

もう一度振り向いた


継「…だから、その時までまたな!恋蜘蛛こぐもちゃん!」


恋「…!はい!またどこかで!!」


二人はまた何処かで会おうと笑顔で約束を交わし

継月はゲートをくぐりパークへ


…そしてあんかけ…いや、もうここにいるのは

『あんかけ』ではない


継月といつかの再会の契りを交わした彼女の名は

夜灯よるとも 恋蜘蛛こぐも

彼女は継月を見送ると、我が家への帰路へと着いた

自らの選んだ新たな未来みち

その第一歩を踏み出すその為に…






場所は戻り、ジャパリパークのリウキウエリア


継「ただいま」


ロ「あっ、お帰り」


フ「お帰り~。あんかけは?」


継「無事に送り返したよ。とりあえずフルル、ロードランナー、歩こっか」


三人は継月とフルルが向かう予定の場所へと向かう道に着いた


ロ「なぁ、継月」


継「ん?」


ロ「あいつ…また来てくれるよな?」


継「んー…そればかりは彼女次第だからなぁ…俺からは何とも」


ロ「そっかぁ…」


継「でも」


ロ「…?」


継「ひょっとしたら、ふとした拍子にまたコロッと

パークこっちに顔出すかもよ?あの娘、気分屋なとこあるし」


ロ「…!」


継「まぁ、こんなのは只の俺の我が儘っていうか願望ていうか…まぁそんな感じのもんだから論理性も何もあったもんじゃないけど」


ロ「そっか…、そうだよな!きっとまた会えるよな!うん!」


継月は元気を取り戻したロードランナーを見て、くしゃっと笑った


フ「あっ、て言うか継ちゃん時間大丈夫なの?」


継「えーっと…」


フルルに時間の事を聞かれ、携帯で今の時刻を確認した

11:03くらいだった


「今が11:00過ぎ…で、ここから琉球加帕里市までが

歩いて5分くらい、それで琉球加帕里市からシーサー道場がゆっくり歩いても15分くらいだから…

うん、少しカフェでお茶する時間くらいはあるな」


フ「じゃあ気分転換ついでに三人で琉球加帕里市

まで競争しようよ~」


継「おっ、そいつはいいな」


ロ「へん!二人ともこのロードランナー様に勝とう

ってのか?止めるんなら今のうちだせぇ~?」


継「そっちこそ、負けて吠え面かくなよ?」


ロ「なにを~!?よーし、そこまで言うならいっちょやってやろうじゃんか!」


継「よっし決まりだな!」


フ「それじゃあ、位置について…」


継月はクラウチングスタート

ロードランナーとフルルはスタンディングスタートの体勢を取る


ロ「よーい…」


継 ロ フ「「「どん!」」」


そして三人は一斉に走り出した

目指すゴールは琉球加帕里市

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カクヨムユーザージャパリパーク旅行記 継月 @Suzakusaiko

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