時の螺旋階段

@tororoK7

第1話


『 やっと繋が・・・


最近 立て続けに変な夢を見る

真っ白な世界に1人 私は立っている

階段のようなものがあり

それを1歩ずつ下っていくと

過去に実際に体験した

何気ない日常の裏の顔が見える


どこまでも続く記憶の階段


少し時間が経つと

その真っ白な世界に一匹の猫が見えてくる

その瞬間 私は目覚め 夢は終わる


『 凛!ご飯よ! 』


そして 何気ない昼がやってくる

私はいつも 起きるのが遅い、


今は夏休みで学校もないため

朝ごはんを食べたあとは

勉学には勤しまず ダラダラとソファの

上で惰眠を過ごす


そんな時 ふと テレビ台

横の写真立てに視線が映り

走馬灯のように蘇る


私には 3人の親友が『 いた 』


今から6年前

小学生3年生の頃だった 私は

親友の 里ちゃんと 陸斗

幼なじみの慎之介と一緒に 4人でよく遊んでいた そんな何気ない日常、

私は この日常が好きだった

唯一自分が自分でいられる気がしたから、


しかし日常は突然一変する


7/7 七夕の日

月がよく見える晩のこと

いつも通り遊び、それぞれ解散し

家に着いた後 少しすると

私の家の固定電話が高々と鳴り響いた


『 うちの娘/息子 知りませんか? 』


帰り際 手を振って分かれたあの瞬間

3人は 突如姿を消した

警察を通じ この事は町全体に響き渡り

夜の真っ暗闇の中 探索が行われた


しかし 町中の大人たちが大勢で探索をしても

姿はどこにも見えず 3人は そのまま6年間

行方不明となっている____


そんなことを考えていると

19時半 しっかり 夜になっていた


お風呂に入り ご飯の時間


『 あら?おかず残してるじゃない! 』


何故か今日は食欲がなかった

一生思い出したくもない

過去だったのかもしれない


食卓を立った私は

階段を登り 部屋に戻った


『 もう一度 会いたい 』


自分の部屋のベットの上に1人

昔のことなんて誰も覚えていないし

わからない

どうして突然消えてしまったのか

何故 誰も見ていなかったのか

あの頃に戻れれば何か原因が

分かるのかもしれない

もう一度 3人に会えるかもしれない・・・


『 ちゃんと謝りたい 』


色々な事を模索する中 気づいた時には

眠りについていた



そして私はまた 真っ白な空間に1人

立っている____

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

時の螺旋階段 @tororoK7

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ