咎人の園・Aルート

《○ 裁判所》

 《ルイス、判決を受ける》

裁判長   本日はこれにて閉廷。

《ガヤ・傍聴人たち》

ルイスM  私は結局、自分の罪から逃げるようなことは出来なかった。愛する人

      の親を刺し殺した…その罪は、きっとこれからも私の足元で渦を巻く

      のだろう。


          ◆


《○ ジョセフの孤児院・庭》

 《アリーゼ、椅子に腰を下ろして遠くを見ている》

アリーゼ  『溶けあう咎人たちよ 君には未来を与えよう

      その背に背負う十字架はあらゆるものを求めている

      出会いも 別れも 希望も 絶望も

      およそ地上に在る全ての美しさを求めている

      さあ あがけ』……。

メアリー  アリーゼねぇちゃん、ないてるのー?

ジョン   ないてるのー?

アリーゼ  あぁ、ごめんね。違うの。違うのよ…。


アリーゼM 待っているわ…いつまでも…。


          ◆


ルイスM  刑務所に入り、私の掌は傷だらけになってしまった。というのも、

      ジョセフ院長を刺したときに感じた、掌に虫の蠢くような感覚がおぞ

      ましくて…よく壁に掌を打ち付けてしまうのだ。それはまるで呪いの

      ように、忘れ難い感触だった…。


〈了〉


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