07 再び二人旅




 女の子に何であんな危ない所にいたのか、尋ねてみた。


 たいぶ疲れてるようで、服もボロボロ。

 何かあったんだろうなとは思ったけど、まさか記憶喪失だとは思わなかった。


 詳しい事情は分からないけど、あの子がいたとこは魔物の群れが徘徊してたんだ。

 きっと大変な目にあったんだろう。


 あの子は一人だったのかな。

 もしかしたら、誰かと一緒にいたかもしれない。

 確かめる事ができればいいけど、でも何だか怖いな。


 それからも、色々と聞いてみたけど「よく分からない」の一点張りだ。


 名前はシェフィ。

 判明したのはそれだけ。

 家名も分からない。

 

 親とか住所とか、故郷の事を聞いても首を傾げられる有り様。


 このまま放っておくわけには、さすがにいかないよな。


 しょうがないから、シェフィをつれて次の町まで歩く事にした。


 やっかいごと一つ背負いこむ事になったけど、置いてくわけにもいかねぇし。

 仕方ねぇ。


 幸いなのは、あんまりシェフィに悲壮感が無いところだろうか。


 最初は年の割にしっかりしているなと思ったけど、ただぼんやりしているだけかもな。


 でも、泣かれても困るし、ちょっとだけ記憶喪失だった事に感謝。


 それから、何度か魔物と遭遇したけど、シェフィと協力して難なく倒した。

 戦いは慣れてるみたいだ。


 とにかくシェフィは不思議な少女だった。


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