「ワーチコワチコ」 2020年10月19日

夏休みくらいから、ナツの喋りに変化があって、とにかく話しかけてくるようになった。話したいことがたくさんあって、我慢しきれず溢れ出てくるように。それでも通じないことが多くて、だんまりなっちゃんになることも多かった。


2学期が始まって、転園になるクラスのお友達がいた。ひかちゃん。

ひかちゃんのお姉ちゃんも同じ幼稚園で、ハルより一つ上かな?お母さんも仕事をしていたからか、ひかちゃんは年中から入園してきた。

お母さんのとこは、ハルが幼稚園の時から顔は知っていて、ひかちゃんのお姉ちゃんが卒園してからも、幼稚園の近くにすんでいるのか、お母さんが仕事に行くところに出くわすこともあり、なんとなくお互いに会釈を交わしていた。

緊急事態宣言があけて、年中最初の登園日、その日も分散だったのだけど、たまたま、なつとひかちゃんはほとんど同じタイミングで園にやってきていて、お久しぶりですね、これからよろしくね、とお母さんとも挨拶を交わした。

新型コロナの影響で、2学期が始まっても初めは分散登園だったり、そもそも年少から年中でクラス替えがあったこともあり、多くのお母さん同士もコミュニケーションが進んでおらず、さらにひかちゃんの送り迎えにはお父さんが来ることも多く、ひかちゃんも、お母さんも、あまり親しくしている人がいそうではなかった。

例年であれば、転園などがあれば、アンオフィシャルにクラスで集まって写真を撮ったり、お別れの挨拶を交わしたりっていうのもあったけれど、このご時世、できるだけ集まらないようにとなっているため、クラスのお母さんたちに声をかけるのも憚られた。

そんな状況でもあったので、父ちゃんは、個人的に、お別れの言葉を伝えたいなあと思っていた。


ところが、ひかちゃんの最終日、なつは療育の日で登園日ではなかった。そこで、療育の帰り道、車の中で、なつに、「ひかちゃん、知ってる?」と聞いてみた。

すると、「しってるよー。ひかちゃん、ばいばいしたよー」と言った。きっとクラスで転園についてお話しされていて、お別れの何かをしたのかもしれない。

「ひかちゃん、今日で幼稚園おしまいなんだって。バイバイしに行く?」と聞くと、「うん、いく」と言うので、療育の帰り道に園に立ち寄った。


園に行ってみると、ちょうど保育が終わり、ぞろぞろと門から親子の行列が出てくる時だった。目を凝らしていたのだけど、ひかちゃんが見当たらなくて、もしかたら見逃して帰っちゃったかな〜と思っていたところ、園長先生がいたので声をかけたら、中にいるからどうぞ、と入れてくれた。

ひかちゃんのお父さんとお母さんが来ていて、先生と話をしているところだった。お別れしに来たんですと告げると、みんな喜んでくれて、なつとひかちゃんは、うんていの方に遊びに行った。もしかしたら、こうやって一緒に遊んだこともあったのかなあなんて思った。

聞けば、ひかちゃんのお父さんはこの幼稚園の卒園児らしく、5期生か6期生くらいらしい。本当に良い幼稚園で、リピーター(親子で同じ幼稚園)も結構いる。

ひとしきり話をして、一緒に写真撮ったりできたので、元気でね!と帰ろうとすると、門のところに、クラスの役員親子など数組が待っていた。あ、おんなじ気持ちの人たちもいたんだなと思って嬉しかった。


と、父ちゃんの話を挟んだけど、この頃から、なつはクラスのお友達の名前をよく口にするようになっていて、海外へ引っ越す他のお友達のことは「けいくん、ひこうきでばいばーいって」と教えてくれた。

幼稚園のクラスの子の名前もどんどん出てくるようになり、療育で一緒になるお友達の名前も覚えていて、「あっ!はやくんいた!」とか言っている。クラスのみんなから、なっちゃーん、って声かけられることがたくさんあって、みんなからも認識されているんだな。

そんな中、幼稚園で運動会をやることができ、クラスのみんなと力を合わせたり、平均台とか縄跳びとかに挑戦もできたし、何より、しっかりと参加できていた。ず〜っと地面に書いてある白線をいじっていたけど(笑)

先生からも、どんどんお話ができるようになってきて、嬉しいですと言われていたり、テーブルとソファを運んで組み立てに来た業者のおじさんとも何だか会話していた。


てにをはがあったりなかったりだけど、文章で喋る。時制が意外としっかりしている気がする。一週間の概念がなんとなくわかっていて、学校や会社、幼稚園と療育の曜日をしょっちゅう確認してくる。

知っている色の名前が増えてきて、すれ違う車の色を言いまくったりしている。

5くらいまではなんとなくわかっている。

よく、ぬいぐるみで一人遊びしているのだけど、とにかく喋っている。ぬいぐるみと絵本の出来事を真似したりして、おままごとを楽しんでいる。


そう、ぬいぐるみ(やっと題名の話題になったw)。

昨日、かあちゃんと遊んでいる時に、療育でやっている体操(タオルブランコみたいなやつ)を全てのぬいぐるみにやっていたらしいのだけど、その時の掛け声というか歌が、


「わーちこわちこ、だーれがうあう、いーち、にー、さーん、わーっしょい、わーっしょい、わーっしょい。ぶらぶらぶら〜」


わーちこわちこって何?笑

発音が悪くてうまく言えてないのだと、みんな思い、少し変えて言ってみたりすると、違うよ!わーちこわちこだよ!!と大声で言う。

体操の内容は、タオルを使うわけではなく、頭側と足側から両手足を持って空中にぶら下げ、左右にブラブラしたり、上下に揺らしたりする。何度聞いても、実際にやってみても、わーちこわちこ!と言い張るので、後日療育で先生に聞いてみた。


正解は

「かーっちんこ、かっちんこ、だーれにあげよう。いーち、にー、さーん、わーっしょい、わーっしょい、わーっしょい。ぶらぶらぶら〜」

でした。

療育も楽しく通っている。

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ぼくの主夫日記2 〜ハルとぼくと、ときどきナツ〜 @ukonno

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