第5話 義務教育期間3

ちょうど2008年ごろに小学校の中間地点あたりの3年生か4年生であった私は世の中が分からなかった。基本的に年度始め又は学期初めに購入する教科書の類は授業第一回目の前に一周するのが常なのでまあ学校の授業は復習がてらさらに先の内容を勉強する暇な時間であった。しかし当時は足並み揃えてといった旧世紀的指導体制であったが故にあぶれ者になっていた。当然クラスメイトからは顰蹙を買っていたし、ガラスメンタルの私はかなり気に病んでいた。

今思い返せば集団に染まることができないのがよくわかる。コミュニティと学校のクラスは人の集まりという意味では一緒だが学校のクラスは逃げることができない非情な仕組みでできている。あまりに残酷な初等教育システムである特に私のような染まることを是としないものにとっては。

あの時私の勉強スタイルに文句を言ったやつはそれ以降存在を認知しないようにした。

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