第5話 地獄の首絞めとドワーフ?

(おい!!!!こら!!!聞こえてんだろ。)


あちゃ〜もう流石に無理か。


「勝利ちゃん、おはよう!もう少し、ゆっくり

しててもよかったのに。」


(この野郎、いい加減に身体返せ!)


「え〜、嫌だな〜。もうちょっと遊んじゃだめ?」


(いいから返し•••)


「やがれ!!!!!!」


やった!戻ったぞ!!

服装も元のままだ。


(ギャハハハ!勝利ちゃんあんがとね!

楽しませてもらったよ。またいつでも呼んで

ちょうだいな!)


「誰がお前なんか!二度と変身するか!

てか、楽しませてもらったってどうゆうことだ⁉︎

何した⁉︎」


(またね〜!)


「おい!無視すんな」


いなくなりやがった。


「クソ!悪さしてないだろうな!」


元々あいつは悪役キャラだ。悪さをしていない

保証はない。


なんか変わったのは


「おいおい、なんだこれ•••⁉︎」


腰についた袋に銀や金の硬貨が

いっぱい入っている。


「あいつ⁉︎強盗でもしたんじゃないか!

格好的にもありえるぞ!」


どうしよう。だが、こっちに来て

何も無いのはたしか•••。


あいつは自分はヒーローだ!って言ってたから

誰か助けて、御礼をもらったんだと

信じよう•••信じよう•••。


でも、万が一強盗だとしたら、

自主しよう。


「それにしても、ここは何処だ?」


意識が無くなる前は森にいて

その後、空に飛んだ所までは

覚えているが•••。


「空に飛んだ時、デカい城がある

町があったなとりあえずそこを目指してみよう。」


方向はどっちだ?木に登って確かめるか。


あいつ程ではないが俺も身体能力は上がっている。


「ホッ!ホッっと。」


あっという間に天辺だ。さて町は•••。


「ちか!!すぐそこあるし!!」


少し、草かき分けたら大通りだ•••。


森の中にいたからわからなかったが

大きな壁と門まである。


あいつ、いつの間にこんな所まで来ていたんだ。


考えていてもしょうがないとりあえず行ってみるか。




大きな門の前にまで来てみたが


門番がいる、とりあえず話しをしてみるか


「あの〜すみません。」


「なんだお前は、おかしな格好をしているな。」


言葉は通じるみたいだな。なんかそんな気は

してた。あいつが人と話したみたいからかな。


そうか、この世界にTシャツとジーパンは

ないのか。


さてなんて答えるか•••。


「あ〜俺は遠くの島からやってきたんだ。

道に迷ってしまって•••。」


「そうか、どこの国の島から来たんだ?」


やばい、国の名前はわからないぞ•••。


「あ〜なんて言えばいいか•••。

遠くの国の田舎町から来たので

国の名前すら知らないんだ。

田舎が嫌でお金を持って飛び出してきた•••。」


うわ、かなり怪しい目で見てるな。


「怪しいな、ちょっと持ち物を

確認させてもらうぞ。」


「あぁそれは構わないが•••。」


やばいな、金貨とか銀貨が大量にあるが•••。


「お前、田舎から出てきた言ったくせに

えらい大金だな!!!ますます、怪しい•••。

こんな大量な金貨や銀貨!!!それに、は•••

はぁ⁉︎」


なんだ?どうした?


「大変失礼致しました!!!どうぞ、

お通り下さい!!!」


急にどうした⁉︎めっちゃ汗かいてるし⁉︎

さっきまでの勢いはどうした⁉︎


「どうしたんだ急に⁉︎何があったんだ⁉︎」


「なんでもありません。お忍びかなんか

でしたのですね。(どっかの国の王族かな?)

お気をつけ下さい。近頃は物騒ですので。」


お忍びってなんだ?まぁいい変に勘ぐられる前に

立ち去ろう。


「そうかありがとう。」


何を焦っていたんだ?まぁいいか


なんやかんやで町に入れたな。


向こうで言う、ヨーロッパのような街並みだな。

さっき見えた大きな城がさらに大きく見える。


それにしても•••。

物珍しい顔で皆んな、見てくるな。


やっぱ、この服が珍しいのか。

服を買わないといけないな。


男性は、ボタンシャツにズボン

女性はブラウスにスカート


もしくは、鎧や手甲をつけ

武器を持つ物達がいる。


そして何故かその人達は

色々な腕輪をつけているみたいだ。


魔族ってのと戦えとクソ女神が言ってたからな。

鎧みたいなのがいいな。

腕輪もつけてるし。



でも動きやすいのがいいな。

あの全身鎧なんて明らかに動けないだろう。

ほら、あそこにいる奴なんて転んでやがる。


とりあえず、鎧が売ってある所に行くかな。


あそこの店は人だかりがあるな行ってみよう。


「輝星のヒーロー型、全身鎧と

腕輪のセットがあるよ!お買い得!

今ならなんと剣までついちゃう!」


うわ〜動きづらそう。


「さらに、今なら送料無料!

運べなくてもお家に送ります!」


いやいや⁉︎つける防具を運べないって

どうゆうこと⁉︎ダメじゃん⁉︎


「さらにさらに、普通だったら銀貨5枚の

ところをなんとな〜んと銀貨4枚!4枚に

しちゃいます!お買い得でしょう!」


少し安くなった!

でも利益はとれるんでしょうね。


「イディナ様の鎧を下さいッス!」


「私もイディナ様のを!」


「俺も!」


ああ〜、ああゆう人達が持ち運べんのか。

観賞用かコスプレ用か。


ここは何か違うな•••。

正直、実用性は低そう。


別の店を見てみるか。


うん?あそこにもこっち程ではないが

人だかりがあるな行ってみるか。


「金はあるから、いい装備作ってくれよ?

なぁ⁉︎」


ロン毛でまつげが長い、たらこ唇の

大柄の男がつっかかってるな。


「ワシはあんな動きにくい鎧なんか作らんわ!

欲しいんだったら隣の店に行け!!」


相手はかなり小柄だが、がたいはよく

白い髪と髭をした爺さんだ。


「あれはただの見せ物だ。聞いたぞあんたが腕の

いい鍛冶屋だってな。だから俺の為に

輝星のヒーローに劣らない装備を作れと言っている。」


「あんな得体の知れんものどうやって作ればいい

んじゃ!」


さっきから輝星のヒーローと出てくるが

何者なんだ?


「お前、俺が何者か知らないのか

ヒーロー、ビーチ•アレデル様だぞ。

聞いたことあるだろう?」


何か臭そうな名前だな•••。

有名なのか?


「知らんわ!!なんじゃその臭そうな名前は!」


知らんのかい!しかも、本人に言っちゃ

いけないこと言ってしまってるし。


「この爺!!言わせておけば⁉︎」


周りがざわつき始てきたな。


「あいつ、あのアレデルなのか⁉︎」


やっぱあいつ有名なのか?


「まじかあの爺さん大丈夫か⁉︎」


周囲から不安の声が。


「ヤバい胸ぐらつかみ、かかったあれがくる!」


あれってなんだ⁉︎


「地獄の首絞めだ‼︎」


なんだヤバい技なのか!


ヤバい爺さん泡吹いてる!

助けないと!


「おい、そこまでにしとけ。」


「なぁんだお前は、変な格好しやがって。」


そこはもうほっといてくれ。


「爺さん、苦しんでるだろう離せよ。」


「うるせぇ!(こいつなんて力してやがる!)」


「周りも見てるぜ。ここは一旦引いたらどうだ。」


「俺はビーチ•アレデル様だぞ。

なら、お前を変わりに殺ってやるぜ!」


首を絞めてきやがった!

本当にこいつヒーローか⁉︎


それにしてもこいつは•••⁉︎


「ぐっ•••はっ!おぇ•••。」


ヤバいまじで•••。


「ハハハッ!威勢がいい割に苦しそう

じゃないか!」


ダメだ•••。我慢の限界!!!


「た!」


「だ!」


「た!」


「だ!」


「はぁん?何を言って•」




「口がくせぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」


バチン!!!!!!!


ドガン!!!!!!!


「りゅ〜!!!」


ヤバい⁉︎手加減してビンタのつもりだが

りゅ〜とかいいながら向こうに飛んでった⁉︎


「アレデルが飛んで行ったぞ⁉︎」


周りが騒ぎ始める


「あいつ、何者なんだ⁉︎アレデルの

地獄の首絞め、もとい口臭地獄から

逃れるなんて!!」


そっちがメインかよ!!!

確かにヤバいかったよ!

歯周病かよ!!


「それより、なんて力なんだ!」


ヤバいな!どうしよう!

人だかりが増え始めた!


「おら!お前ら今日は店じまいじゃ

帰った!帰った!」


爺さん、目覚めたのか。


「わかったよ!兄ちゃんかっこよかったぜ!

変わった格好だけど。」


「変わった格好のお兄さん、ヒーローなの?

応援するわ頑張って。」


変わった格好はよけいだ!


だが嬉しいな•••。ただただ嬉しい。

前の世界ではこんなことはなかった。


「おい兄ちゃん!ありがとよ!

あいつの口、臭すぎて気絶しそうだったわい!」


「そっちでかよ!」


「ワッハッハ!あんな奴の首絞めなんて

効きもせんわ。ところで兄ちゃんはわしに

何かようかい?」


「あぁ防具が欲しいんだが

何かいいもんないか?」


あれなんか不機嫌になったな•••


「なんだぁ兄ちゃんもか?

助けてもらったが、輝星のヒーローの真似したいんなだったら隣の店にいきな。」


「嫌あんな動きづらそうなのはちょっと。

てかさっきから言ってた輝星のヒーローって

誰だ?」


「兄ちゃん知らんのかい⁉︎若いのに珍しいな。

輝星のヒーローってのはのう•••かくかくしかじか。」


話を聞いたがこれはあのクソ女神が

言っていた5人のことかも知れないな。


「てことは兄ちゃんは普通の動きやすい

防具が欲しいとのことだな?」


「そうだよ。あんな重たそうなのは

ちょっとな•••。」


「ワッハハハハ!気にいったわい兄ちゃん!

最近の奴らは輝星のヒーローになりたいとか言って無理にサイズ合わない鎧を買ったり

金やるから輝星のヒーローの様な強い武器や防具を

作れとかいいやがる。」


まぁ女神が作ったやつだからそんな

強い武器は真似して作れないだろうな。


「どんな防具がいいんだ?

なるべくいいのを作ってやるわい!

でも、うちも商売せにゃいかんから

金はとるぞい。」


「それは全然構わない。金はある。

動き安くてある程度丈夫なのがいいな。」


身体には自信があるからな。

クソ女神に一応、力をもらってるからな


「よしわかった!1日待ってろ。

いいもんが入りそうな予定がある。」


「わかった。明日またくるよ。

ここから近い宿屋はどこだ?」


「あぁ。それならあっちの方だ。

知り合いだからドルトワーフから

紹介されたと言えばよくしてもらえると

思うぞい。」


ドルトワーフが名前かそれにしても•••。


「爺さん名前からしてドワーフだったのか⁉︎

始めてみたな。」


「誰がドワーフじゃい⁉︎そんな御伽話の

妖精などおるか!!もう作ってやらんぞ!」


違うのか見た目からしてそうだと思ったが。


「す、すまない冗談だよ。」


「ったく!明日必ず来るんじゃぞ。」


「わかったよ。ありがとう。」



その後、瞬く間にビーチ•アレデルが

吹き飛ばされアレをだしながら飛んでったや、

アレデルのアレがアレして大変だった等の噂が

流れたらしい。

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