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もしかしたらみんな、とっくに気がついていると思うけど
少女っていうのは、人間じゃない
早い話が、吸血鬼
化物こそが、彼女の正体だった
夜の王にして、最強の怪物
なのに少女はときどき、自分がひどく空っぽの存在のように思えた
名前も知らない誰かに、中身を託したあとの、役割を終えたあとの宝箱みたいに
もうなにも入っていないのに
馬鹿みたいに、口をぽかんと開けて過ごすだけの日々ですから
ミミックにぶっ殺されながら、生き返りながら
少女はいつも、そんなことばかり考えている
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