十巻
第104話
「碧雅よ。如何程喰らうつもりなのだ?稲荷大明神よりのおすそ分けの米を、平らげてしまう勢いであるぞ?」
「何を申されますお
瑞獣の碧雅はそう次兄に真顔で言うと、てんこ盛りの飯を碗から掻き込む。
「……と申してもだな、如何して妙な大岩に籠って眠ったのだ?そなたの気配が消えて、大騒ぎとなったのだぞ?朱の教育係の
次兄が捲し立てる様に言って、呆れた様子で咽喉に
伊織の屋敷に落ちた
何処の世界でも、こういった話しは面白おかしく、それは想像もつかぬ尾鰭がついて大きくなり、荒唐無稽な話しとなって、民衆を楽しませる娯楽へと変わって行く。それが宮中の事なら、なおさら皆んな大好物だ。
碧雅は大飯を掻き込みながら聞いていたが、その手を止めて
「お
碧雅は、したり顔を作って言った。
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