第14話 思い立ったら実行しよう

 登録してから一週間がたった。

 レシピの売り上げは好調で金貨に入ったとマリアさんから報告してもらった。これからも売り上げは伸びるのことだからしばらくは安泰だな。


 それに市場にもうどんの屋台が増えていった。それぞれの味があって美味しいところもあれば不味いのもある。

 まぁ、不味いところは人気はないな。

 一応俺のところ屋台は一番人気だ。売り上げも減らず、むしろ増えていっている。ただ、問題があって最近は1人でやっているのが大変なぐらい人が来ていて、人を雇わないといけないぐらいなのだ。まぁ嬉しい悲鳴なのだが早急に対応しないといけない事案なのだ。

 まぁ、それはおいおいより解決すればいいさ。


 話は戻ってうどんの話だがダンさんのところもうどんを売り始めた。

 こっちはうちのと違い具の量とか種類が選べて人気だ。それにお酒を飲んだあとの〆にぴったりで人気だ。


 俺は朝から市場に行き、いつものように店を出していた。ここ最近は同じことの繰り返しを毎日していた。時々休みをはさみにながらゆったりと商売をしていた。


 だけど、ここ最近他の町にも行ってみたいと思っていたのだ。

 俺は前の世界で旅行が好きで会社が休みの日はよく1人旅をしていた。

 だから、この世界に転生したのだから未だ見ぬ所に行きたいと夢をみているが、この世界は危険が多い。

 魔物いるから自分のステータスでは戦闘には向いていない。


 だから、ギルドに護衛の依頼をしようかと思っている。お金もレシピのおかげで余裕があるし、しばらくは働かなくても大丈夫だ。

 よし!思い立ったら直ぐに実行しよう!


 俺は屋台が終わって直ぐに宿へと戻った。

 なぜなら、マルカさんに相談しようと思ってたいたからだ。

 なので帰ってきてマルカさんに会いに行った。


「おかえり、シュンイチさん。」

「ただいまマルカさん。マルカさん、相談があるんですけど時間とかありますか?」

「あるけどどうたんだい?」

「えぇ、ちょっと聞きたいことがありまして」

「わかったよ。少し食堂で待っといてくれ。直ぐ行くからさ。」

「はい。」


 食堂に行くとダンさんが夕飯の仕込みをしていた。包丁の切る音をいい音を聴きながらで待っているとマルカさんがやってきた。


「それで、相談って?」

「はい、この町を出て旅をしようかなと思いまして。」

「急だね、少し寂しいじゃないかい。急すぎて心配だよ私は。」

「思い立ったら実行する性格なので、でもいずれは出る予定でした。でも、この町には帰って来ますよ。居心地いいですし、故郷みたいに感じるんですこの町が。だから心配しないで下さい。必ず帰って来ますから。」

「約束だよ?必ず無事に帰って来るんだよ?」

「はい!それでマルカさんに聞きたいのはどこへ向かえばいいのかです。オススメとかありますか?」

「そうだね~、それなら王都はどうだい?こかより賑やかだしいろんな物あるしね。それか港町のエジルドもオススメだよ。どっちもどっちここからだと同じぐらいだしね。」

「おー、それはいいですね。結構悩みますね。」

「それとシュンイチさん、ギルドに護衛の依頼を出すんかい?」

「そこを迷っているんですよね。」

「なら途中の町までして貰ったらいいんじゃない?それなら気軽にできるでしょ?」

「そうですね、そうします。」

「それでいついくんだい?」

「今日、思いましたから~。早くて1ヶ月後じゃないですかね?屋台とかもありますから。」

「それもそうだね。」

「はい!あとはいろいろ手続きをして安心して行きたいと思います。」

「じゃあ、気をつけて行くんだよ?行くときはお見送りするかね?」

「はい、ありがとうございます!町を出る時は伝えます。」

「出発するまでしっかりとやるんだよ!!」

「はい!今日はありがとうございました!!」


 マルカさんは食堂を出ていき、仕事に戻って行った。

 おれはそのあとダンさんにも町を出ていくことを話した。

 ダンさんはいつかこうなるだろうと察していたらしい。頑張れよと言ってくれた。


 翌日、市場での屋台の仕事が終わったあと俺は商業ギルドに来ていた。

 マリアさんに出ていくと言うためだ。

 俺は受付に行き、マリアさんに話すことがあると伝えて、少し待つよう言われて椅子に座って待っているとマリアさんがこちらに向かって歩いてきた。


「こんにちは、シュンイチさん。今日はどうされましたか?」

「はい、今日はですね。この町を出て旅をしようかなと思ってまして・・・。」

「え!この町を出ていくんですか!!屋台はどうするるんですか?」

「はい。一応この町には帰って来るつもりではいますよ。屋台はしばらく休業ですね。」

「そうなんですね。目的地とかあるんですか?」

「一応、王都に向かおうかなとは思っています。それでですね、移動手段は何かないかと思いまして。」

「そうですね、では相乗り馬車はどうでしょうか?王都方面に定期的に相乗り馬車と行商人馬車が合同ど移動するのでそれに乗られてはどうでしょうか?」

「そんなのがあるんですね!では、それで行こうかと思います。」

「わかりました。では、こちらで予約をしときますね。いつ頃とか決まっていますか?」

「1ヶ月か2ヶ月後とは考えています。」

「わかりました。では、明日までに確認しとくのでまた来て貰っても大丈夫ですか?」

「わかりました。じゃあ、明日来ますね。」

「はい、かしこまりました。」


 そうして、ギルドで会話してから宿へと戻り眠りについた。

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