第13話 商品登録をしてきました
朝、起きた俺は食堂で朝ごはんを食べてたらダンさんがこちらに近づいてきた。
「よう!聞いたぞ。レシピを商品登録して売るんだって?本当にいいのかそんなことして。シュンイチの儲けが減るのによ。」
「いいんですよ。元々うどんのレシピは売るつもりだったんです。うどんが広まって色んなうどんが食べたいんです。それにうどん以外のもあるので大丈夫ですしね。」
「!!!!。それは本当か!!いつだ!いつ出来るんだ!!」
ダンさんが興奮して、食いぎみに顔を俺に近づけてきた。
「ちょっ、ちょっと顔が近いですってダンさん。まだこれからですよー。頭の中ではできてるのであとは試作してレシピを完成させるだけですから。」
「そうか、なるほどな。まぁ完成したら食わせてくれ。」
「わかりました。完成したら試食をお願いしますね。」
それからしばらく世間話してから食堂を去って市場に向かった。
昨日と同様に出汁とうどんを茹でるお湯を用意していた。
すると、隣から
「よ!おはようさん!今日も一杯食わせてくれねぇか?朝にぴったりなんだよそのうどん。」
「おはようございますダロイさん。ええ、いいですよ。少し待ってて下さい。すぐ作るので。」
おれは直ぐにダロイさんのうどんを作り始めた。
「どうぞ、熱いので気をつけて食べてくださいね。」
「おう、サンキューな。うんうん、やっぱり旨いなこれ。いやーこの値段この旨さは得だな。」
「まぁ、これでも売り上げが出てるんですけどね。」
「それはそれですごいからな」
「まぁ、これからうどんを出す店が増えていくかも知れないですけどね。」
「ん?それはどういうことだ??」
「今日の夕方にうどんの商品登録をするんでよ。そうしたらうどんの店が出てくるかも知れないですよ。」
「いいのか?そんなことをしてもよ?」
「いいんですよ。いろんなうどんが食べれる様になればそれでいいんです。それに売れなくなったら次を考えればそれで。」
「そうかー。まぁシュンイチがいいならそれでいいんだがな。・・・ごちそうさん。旨かったわ、今日も頑張っていこうや。じゃ」
「はい!ダロイさんも頑張って下さい。」
そうして、ダロイさんと世間話をしてからそれぞれの屋台に行き、最後の準備をして始まりの鐘が鳴った。
昨日と同様に朝は仕事に行く前の人や冒険者が食べに来てくれた。それも昨日よりも多くたくさんの人が来てくれた。
来た人はこのうどんが腹持ちもよくておいしいと昨日来てくれた人から教えてもらったらしい。それに昨日来てくれた人もちゃんと来てくれていた。
朝を過ぎると人がめっきりと減る。。その間に昼の準備をしながらゆっくりと昼を待っていた。
昼になると朝よりも忙しくなっていく、俺はいそいそとうどんを作っていった。そのまま昼は過ぎるが忙しさは変わらないのだ。
なぜならば、冒険者たちが依頼を終えて帰ってくるのだ。だから昼と同じぐらいうどんを作る量は変わらなかった。
これでは足りないと思った俺は出汁を追加で作り始めた。
そうこうしてるうちに終わりの鐘が鳴ったのだ。空は薄くオレンジかかっていた。忙しくて全然気づかなかった。それぐらい忙しかったのか。疲れたけど楽しくできたか満足だし、お客さんのおいしく食べる顔が何よりいいし美味しかったよと言ってくれる。それで疲れが吹き飛ぶ。
屋台の片づけを終えて俺は市場を出て行き商業ギルドへと向かった。
ギルドに着いた俺は中に入る。そこにはマリアさんが待っていた。
「お待ちしておりました、シュンイチさん。こちらにどうぞ。」
「はい」
マリアさんの後ろをついていく。着いた部屋は昨日と同じ部屋だった。中に入るとやはりオリヴィアさんが座って待っていた。
「ようこそお越しくださいました。どうぞ、お座りください。」
「はい」
俺は席に着いた。
「どうぞ、お茶です。」
「ありがとうございます。」
「それでは商品登録の契約を始めたいと思います。まず契約書の確認をお願いします。」
オリヴィアさんから契約書を受け取って俺は確認をした。
内容はこうだ。
レシピ1つの値段が銀貨5枚。
内訳はこちらが銀貨4枚で、手数料でギルドに銀貨1枚入る。
もしなにかトラブルに巻き込まれた場合はギルドで対応するとも書かれている。
そのあとは諸々の確認しか書いていてない。
「確認頂けましたでしょうか?これで大丈夫でしたらこちらにサインをお願いします。名前だけで大丈夫です。」
「はい、わかりました。」
そうしておれはサインをした。
「では、これで契約は完了です。以上で終了となります、ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
「またのご利用お願いしますね、シュンイチさんにはギルドでも期待しているので頑張ってください。」
「はい!頑張ります!!では、帰りますね。」
「はい、今日はありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。」
俺はオリヴィアさんに挨拶をしてギルドを去って宿に帰って来た。
まずはダンさんに言わないとだし、早速食堂に向かった。
ダンさんは夕飯を作っていた。
「ダンさん、レシピを登録してきましたよ。これがレシピです。」
「おう!そうかい!ありがとうな。いくらだい?」
「いえ、お金はいらないですよ。そのままあげます。
「いいのかい?」
「ええ、大丈夫ですよ。元々ダンさんにあげるつもりでしたから。」
「そうか、ならありがたく頂くわ。なら今日は夕飯は俺からの奢りだゆっくりと食べていきな。席に着いて待っといてくれ。」
「はい!楽しみに待ってますね。」
俺は席に着いてダンさんのご飯を堪能して俺はゆっくりと眠ったのだった。
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