第6話 商業ギルド
俺は商業ギルドの前に立っていた。
よし!入るぞ!
俺はドアを開けて中へと入っていった。
中に入るとたくさんの受付と待機できるイス。奥にはいろんな人が作業をしていた。
俺は複数あるなかの空いている受付に行ってみた。
「すみません、登録したいのですが?」
「はい、それでしたらこちらの番号札をお持ちになって待っていた下さい。後程、番号を呼ばれるので呼ばれた受付にお越し下さい。」
「はい、わかりました。ありがとうございます。」
俺は呼ばれるまでイスに座り周りを見ながら呼ばれるまで待ってた。番号札は25番だった。
「25番の方。どうぞ!」
呼ばれた俺は受付に向かった。
「いらっしゃいませ。どうぞ、そちらにお座り下さい。今日はどの様な目的でお越しでしょうか?」
「はい。今日はギルドに登録したくて来ました。」
「かしこまりました。私はマリアと申します。どうぞよろしくお願いいたします。では商業ギルドについてご説明しますね。」
そしてマリアさんは丁寧に説明をしてくた。
商人ギルドはそれぞれの国において商売に関する全てを独占して統率する機関で、大きな力を持っている。
魔物の被害を抑えたり、賞金首ハンターなど犯罪の予防にも寄与している冒険者ギルドと同じく世界に双璧を成す組織だそうだ。
商人は1度ギルドに登録することができれば、その国のどこでも商売をすることができる。
もちろんそのためには対価としてギルドに税金を払わなくてはならない。税金は1ヶ月の営業報告で総利益のうちの30%を商人ギルドに納める。
高額だが、その分手厚いサポートが受けられるようだ。
また、商人が取引等で国へ払わなければならない税金は商人ギルドへの税の中に含まれているため、商人側も複雑になることはないし面倒も減る。
そして、商人ギルドに納めるお金の金額、商業の状況によって商人はランク分けされている。
ブロンズランク
商人のランクの中でも一番下で、主に店舗を持たない露天商もしくは行商などが多い。
シルバーランク
個人経営の店など1つ、2つの店舗を持つ経営者が主である。
ゴールドランク
国内で10以上の店を持つ商人。あるいは店舗が複数の国に存在する商人。このランクまで来ると商人として成功を収めたと言える。貴族と取引できるようになるのもこのランクから。皆このランクを目指している。
プラチナランク
ゴールドランクの中でも限られた商人がこの座に登りつめることができる。このランクになると拠点としている国から爵位がもらえる。
アダマンタイトランク
複数の国に数多くの支店を持つ大商人。このランクになると、上流貴族と同じ力を持つ。
オリハルコンランク
このクラスの商人となるためには小国の国家予算ほどの金を支払わなければならない。
現時点でこのクラスの商人は4家しかおらず、4大商人として王にも負けない権力をもってるそうだ。本当になれるかどうかは商人の間では伝説らしい。
このように、商人ギルドに金を支払うことで商人たる立場をあげることができる。
もちろん納める金額が基準なので中には数軒の店だけでゴールドランクになるような者もいるようだ。
逆に商人ギルドへそのランクに応じたお金が払えない場合、ランクを下げられることがある。それによって信頼を失うこともあるそうだ。
そして、赤字経営となり商人ギルドに金が支払えない場合、期限を経過して2ヶ月支払われないと商人たる地位を剥奪されることになる。
再び登録を取ることは可能だが、3回同じことを繰り返すと永久的に登録することは出来なくなる。
無鉄砲に経営をすると厳しい罰があるということだ。
ギルドは1ヶ月の営業報告でその商売の状況を知ることが出来るため、その商人がちゃんとしたことをしてるの知れる。悪どいことをすれば直ぐにバレ、逮捕されてギルドからも会員を剥奪される。
「説明はこれで以上になります。ご質問はありますでしょうか?」
「はい、大丈夫です。」
「では、最初なのでブロンズランクでギルド登録となります。まず初回登録料金貨1枚、また税とは別に年間費として金貨6枚かかります。なお、年間費は毎月の分割払いが可能です。利息はかかりませんのでご安心ください。払えるのであればそのあと一括払いも可能です。」
「わかりました。そしたら分割払いでお願いします」
俺は持っていた現金の中から登録料金貨1枚とと今月分の年間費銀貨5枚を出す。思っていたより結構な出費だった。
「たしかに受け取りました。ではこちらに魔力を注いでください。それで登録が完了となります。身分証にもなります。このカードを失くした場合は金貨5枚で再発行可能です。では、どうぞこちらになります。」
俺は受け取ったカードに魔力を注いだ。
カードに俺のステータスみたいなのが浮かび上がった。
名前 シュンイチ
種族 人間
年齢 22歳
商会
あれ?なぜか年齢が若くなってるぞ?
今までステータスを確認しなかったがあとで確認しないとだな。
「ステータスに問題はありませんか?」
「は、はい。大丈夫です」
「では、シュンイチ様は初めての登録なので商会を作っていただきます。商会名はどうされますか?」
「うーん、じゃあカブラギ商会でお願いいたします。」
「では、カードをお預かりします。」
するとアリアさんがカードを何かに乗せ、作業を始めた。
すると商会の所に俺の商会の名が浮かび上がった。カブラギ商会の名前がカードに浮かび上がった。
「ありがとうございました。これで登録は完了となります。何かご質問はありますか?」
「どこかで出店できる所はありますか?」
「では、市場ですね。あそこは自由に出店が可能です。始めるならそこからがいいでしょう。」
「わかりました。じゃあ始めるときにギルドにまたくればいいんですか?」
「はい。場所はこちらで用意しますのでよろしくお願いいたします。以上でしょうか?」
「はい!」
「では、これで以上となります。またのお越しをお待ちしてます。」
「はい!ありがとうございました。」
俺は席を立ってギルドを出ていった。
宿に戻ろう。これからのことも決めないと聞けないしステータスも確認しないと。
あの主神の野郎~、俺にナイショでなにかしたな。変なことしたら許さんぞ。
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