第80話 『大将の正体』 その13
その場にいた怪物たちが、ざわめきました。
多くの『元人々』は、何が起こったのか分かりません。
その中で、リーダー格であろう、校長先生が叫びました。
『あ、あ、あれは、元祖源泉師さまだあ。』
『元祖げんそんし ??? なんだ、それは。』
まりこ先生が言いました。
闘いは中断したままです。
レフリーは、勝敗を告げることができずにいます。
『むむむ。あれこそ、この集団の源泉となった存在。人類とは違う源泉を持つ、謎の超知性体。元祖源泉師。』
ラーメンやの大将が言いました。
『むむむむう。なぜ、現れてきた。封印されていたはず。』
苦しそうにうめきながら、元初代理事長が吐き出すように言ったのです。
すると、ラーメンやの大将が、あの、お経のような文句を詠い出したのであります。
『うんじゃあまいやら。うんじゃあまいやら。うんじゃあまいやら・・・・・・』
すると、となりにいた、副教頭先生がそれに倣いました。
副教頭先生は、民俗歴史学の大家として知られています。
『みな、ひれふせよ。この方こそ、すべての源泉。すべての始まりである。あなたがたすべての存在の元祖である。』
その怪人は、いまや、空全体の半分を、覆いつくすように広がります。
それは、さらに、大きくなりつつあります。
怪物たちは、その威容に圧倒され、みなが、あのお経の様なセリフを唱え始めたのです。
『うんじゃあまいやら。うんじゃあまいやら。うんじゃあまいやら・・・・』
そこに、まりこ先生の兄様、そうして、新山悟が、駆けつけてきたのです。
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