第76話 『大将の正体』 その9


 たしかに、まりこ先生は、以前、まだなにも正体がわからない怪物にあてて、脅迫状を出しました。


 つまり、あれも、陽動作戦だったわけで、その成果が、いまでてるのかもしれません。


 多少、やり過ぎたかな、とも思っています。


 しかし、あれには、返事が来ていたのです。


      💌  📩


 さて、まりこ先生は、初代理事長さんと、正面からぶつかりました。


 もちろん、真っ正面からぶつかったら、お相撲でもそうですが、飛ばされてしまうだけです。


 しかし、小さいと言うのは、昔から言われますように、小回りが効きます。


 相手の力を、うまく相手に返すようにしなくては。


 まりこ先生は、初代理事長の身体の下をまわり、上側に飛び乗りました。


 試しに、頭に一発いれました。


 『うわ。固いなあ、石頭だな。』


 初代理事長さんは、手の動きが非常に早く、器用です。


 ハエたたきみたいに、まりこ先生を叩きにきましたが、それは見越しています。


 まりこ先生は、背中に回りました。


 背中には、わりと弱点があります。


 手が届かないかもしれません。


 

         ✋

 

 


 

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