第74話 『大将の正体』 その7


 相手をバカにしてかかる場合には、ふたつ、種類があります。


 ひとつは、ほんとに、バカにしてる場合。


 もうひとつは、策略として、バカにする場合です。

 

 一つ目は、ある種の実力差から来るのではなく、思想的な背景がある場合が多いです。


 誤解や、偏見や差別とも言われます。


 その、混合もあります。


 お互いが、そうな場合もあります。


 どちらにしても、こういうのは、ひどく哀しいことです。


 まりこ先生は、学校の先生ですから、生徒たちが争うような場合、徹底して双方と話し合いします。しかし、どの場合も、内容は様々で、型にはめた解釈はできません。


 もちろん、暴力や、脅迫は、許しませんが、自分もやりません。


 解決はいつも難しいです。表向き解決しても、ちっとも解決してない場合が多いのです。


 相手の身に、お互いがなれるかどうかにかかりますが、それは、至難の技です。それでも、まりこ先生は、必死にやります。


 成績の良し悪しは、まったく無関係です。自分や上司の昇進とかは、考えたこともありませんでした。でも、上司のことを考えないのはよくないと言われることもあります。


 すべて、時間は限られています。

 

 ただし、まりこ先生は、実は、けんかは強いという噂さを、なぜだか、みな、知っていたのですが、まりこ先生は、ちょっと哀しく思っていました。けんかの強い弱いは、関係ないのですから。


 ただ、まりこ先生は、この初代理事長さんが、ほんとに自分を卑下しているのかどうかは、疑わしいと思いました。そういう感じはしなかったのです。


 だから、陽動作戦かもしれません。


 さらに、怪物さんですからね、超能力のひとつやふたつは、きっと

あるのでしょう。


 まりこ先生が、すべてを見抜けるわけでは、ありません。



 

 


 


 


 


  


 


 

 

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